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四季くんの手はあたたかいね

結お姉ちゃんが十矢さんに会いに行く前と帰ってきたあと。それに十矢さんのどこかよそよそしい態度がずっと気になっていて、結は俺のだ。どうしようが夫である俺の勝手だろう。発言がどうも腑に落ちなかったヤスお兄ちゃん。 何があったか調べていたみたいだった。 「結、明日の午前10時に産婦人科の予約を入れてある。のり子さんが付き添ってくれるから紬を連れて受診してほしい。子どもをおろすのと、駆け込み出産だけは危険だからやめてほしい。一宮夫婦は口には出さないだけできみのことをすごく心配している。俺が言いたいのはそれだけだ」 ヤスお兄ちゃんが結お姉ちゃんにみかんゼリーを渡した。 「これなら口当たりがいいから食べれるだろ。ハチ、青空、積もる話もあるだろうから二人きりにしてやろう」 結お姉ちゃんと二人きりにしてくれた。凛も紬ちゃんもすやすやとねんねしていた。お互いひと言も発せず、ただただ気まずく時間だけが流れていった。

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