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善は急げ

「昼をまだ食べていなかったから腹が減っただろ?幸何が食べたい?幸が食べたいものを食べて帰ろうな」 「みゆちゃん、ポテト!」 「ポテト?ポテトはいつでも食べれるだろ?はる先生と二人きりでデートが出来るなんてそう滅多にはないんだぞ」 「ポテトがいい!ポテト、ポテト」 ポテトを連呼する幸ちゃん。卯月さんのほうが折れた。 「分かったよ。会計を済ませて、ファーストフード店に寄って帰ろう」 「うん!やった!」 満面の笑みを浮かべてぴょんぴょんと跳び跳ねる幸ちゃん。嬉しくてしょうがない。そんな感じだった。 ポテトはフライドポテトのことだ。子どもたちみんな大好きだ。 「弓削、佐治、三時になるまで四季を頼むな。斉木先生、世話になった。幸帰るぞ」 卯月さんと手を握りスキップしながら休憩スペースの前にあるエレベーターへと向かった。 「風のように颯爽と現れて、風のように去っていったな。オヤジらしいな」 弓削さんがくすりと笑った。

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