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ダブルでおめでとう!
「たも、いつまで待たせんだ。帰るぞ」
慶悟先輩の不機嫌そうな声がドアの向こう側から聞こえてきた。
「もう少し優しい言い方が出来んのかお前は」
「カ、カシラ。なんでここに」
「いて悪いか?」
「悪くないです」
慌てたような声が聞こえてきた。
「誰もお前の伴侶を取らない。だから、たまにはゆっくり過ごさせてやれ。オヤジから言われなかったか?目立つ行動は控えろと。慶悟は背も声もデカイからどこにいても分かる。それといつまで待たせんだって岩水が病室に入ってまだ十分も経過していないだろ?岩水、ゆっくりしてていいからな。慶悟、付き合え」
鞠家さんが慶悟先輩を休憩スぺースかどこかに連れていってくれた。
「いいなぁ~~ラブラブで。羨ましい」
「そういう初瀬川さんこそ四季に報告があるんじゃないですか?あと黒田さんも」
たもくんに言われ顔を真っ赤にする初瀬川さんと黒田さん。
黒田さんの息子さんと交際をはじめたと聞いたのは二か月前だ。初瀬川さんのほうが六歳年上だ。
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