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ダブルでおめでとう!

「うわぁ~~美味しそう。これ吾妻茶寮の手鞠寿司弁当だよね?一度食べたかったの」 「咲花さん、つわりとかは?」 「それはまだないの。これからじゃないかな。初めてだからよく分からないの」 照れながらもはにかむような笑顔を見せる咲花さん。幸せオーラ全開だ。 六角形のお弁当箱には色とりどりの一口大の手鞠寿司と煮物や焼き魚などのおかずの他に季節のフルーツが詰められてあった。「俺のことは気にしなくていいから」そう言うと彼は僕たちの邪魔をしないように凛の隣に移動した。 話題はもっぱら二人の馴れ初め。惚気話しに花が咲いておおいに盛り上がった。二人の心配事はやっぱりキヨちゃんのこと。 「九鬼千夏さんみたく帰国が17年後とかないよね?」 「それまでには生きて帰ってきてほしいわ」 「聡太くん元気かな?ずいぶん大きくなったよね。和真さん、卯月さんから何か聞いてないですか?」 「今年のゴールデンウィークにみんなで岳温泉にあるペンションに泊まりに行くことになっているんです。真山さんと聡太くんに会ってきます」 彼が答えると、咲花さんと小夜子さんが声を合わせて「いいなぁ~~ずるい」を連呼していた。

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