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夢にまで見た明るく賑やかな日々
凛を縦に抱っこして背中を擦ってもうまくげっぷをさせることが出来なくて、あたふたしていたら、
「げっぷは任せろ」
卯月さんの声が聞こえてきたから、ドキッとして慌てて服を直した。
「驚かせて悪かった。和真たちに裸の付き合いをしろと言ったのは俺だからな。責任を持ってげっぷをさせるからちょっと待ってろ」
卯月さんの手にかかれば、あれほど苦労したのが嘘のようにすぐにげっぷが出た。
「吐き戻しはよくあることだ。気にするな」
凛の口元をそっと指で拭いてくれて、そのまま寝かし付けてくれた。
「ヤスと弓削が隣の部屋にいるから、何をしても凛がなかなか泣き止まない、下に下ろすとギャン泣きして寝てくれない、どうしていいか分からなくなると思うんだ。そのときは遠慮することないから二人に助けを求めたらいい。あ、でも、イチャついている真っ最中かも知れないから一声掛けてからにしろよ」
「それはオヤジでしょう。俺らはところ構わずイチャつき……弓削、だからだめだって」
ヤスお兄ちゃんの慌てたような声が聞こえてきた。
卯月さんと目が合うなり、どうしていいか分からなくて。えへへと笑って誤魔化した。
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