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悪戯大好き円花

「四季さん預かっていた出産祝いよ」 紫さんからご祝儀袋の束を渡され固まってしまった。 「度会も卯月も顔が広いですからね。あと、これは未知さんのお姉さんの福井那奈さんから宅配便で送られてきたの。卯月が和真さんと四季さんをとても可愛がっていると実家から聞いたのでしょう。中身は出産祝いと、子どもたちのお下がりだそうです。もし着れないときは処分していいと言伝てを預かってきたわ」 段ボール箱を二つ譲治さんと青空さんが運んできてくれた。 「福井那奈さんに連絡しないと」 送り状を見るとお届け先は菱沼金融の蜂谷さん。依頼主の欄には福井直と名前しか書いてなかった。 「ちょっと込み入った事情があるみたいで転居先の住所を誰にも知られたくみたいよ。卯月のほうから連絡はしておいたから四季さんのほうから連絡しなくても大丈夫よ」 「そういう訳には………」 「いまは無理だけど、いつか連絡先を交換出来る日がきっと来るわ。その日まで待っててあげて」 「分かりました」 段ボールを開けるのは彼が帰ってきてからにしよう。目を離した隙に円花が中身を全部出してらちゃくちゃなくなる。それこそ片付けが大変なことになる。

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