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亜優さんの伴侶

「千里を通じて十矢に結が入院したことを伝えて、こっちに帰ってくるのを先延ばししてくれと頼んだんだが、帰るの一点張りでな。玲士に面倒をみさせようと思う。玲士というのは亜優の伴侶だ」 「似たような名前で知り合いに雄士という人がいるんですが、彼も兄の世話をしてもいいと言ってくれています」 「そうか。それなら二人で交代で十矢の面倒をみてもらおう。というか結が傷付いて泣く姿はもうみたくないんだ。これ以上変な真似をしないように監視してもらうしかない。十矢には悪いが……」 卯月さんは冷蔵庫から麦茶のペットボトルを取り出すとマグカップに注いだ。 「邪魔して悪かったな」 「そんなことないです。卯月さんとこうして話しが出来て楽しいです。卯月さんってやっぱりすごい人です。尊敬します」 「ずいぶと嬉しいことを言ってくれるじゃないか。褒めても何もでねぇーぞ」 卯月さんが照れて頭を掻いた。 「呼びましたか?」 男性がひょっこり顔を出した。顔はちょっぴり怖いけど、笑顔が素敵な男性だ。 「申し遅れました。亜優の伴侶の玲士です。自分縣一家にいたんですが、亜優に一目惚れし、念願が叶い亜優と晴れて所帯を持てて、オヤジの婿になりました。和真さん、四季さんよろしくです」 頭をさげられ、僕と和真さんも慌てて頭を下げた。

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