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玲士さん

「亜優の伴侶になりたいと真っ先に手を挙げたんだ。ヤスみたいなタイプの男だ。真面目で熱血漢で。それでいて伴侶と子供にはめっぽう弱い。なかなか見込みがあるから育て甲斐がある」 「だから根岸さんが交換して俺たちが縣一家に行くと話していたんですね。なんのことか分からなかったけど、ようやく理解しました。玲士さん、亜優さんとどうか末長くお幸せに」 「ありがとう。覚悟はしていたといえプレッシャーが半端なくて……オヤジの婿になるのがこれほど大変なことだとは思わなかった。想定外だ」 玲士さんがはぁーっとため息をついた。 「四季、和真をちょっと借りてもいいか?」 「はい」 「布団をあたためて待っててくれ。三十分以内には返すから」 「分かりました」 こみ入った話しでもあるのかな?ちらちらと何度も後ろを振り向きながらハンドリムをこいで先に台所を出て寝室に戻った。 凛がすやすやと寝ていた。さすがは橘さんだ。「凛ただいま」起こさないようにベットに移り横になった。

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