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これからの日々はきっと幸せに満ち溢れた毎日だから
凛が生まれて一カ月が過ぎた。まさに嵐のような一か月だったけど彼や卯月さんや未知さんや橘さんたちみんなに支えてもらい、なんとかゴールデンウイークを迎えることが出来た。お姉ちゃんはまだ入院中だ。
岳温泉に行く途中安達ケ原の室内遊び場に寄った。
「大人一人につき三人まで入場できる。俺と和真たちで子どもたちはみるから未知と四季とナオは隣接するカフェにいたらいい。青空、ハチ、大島頼んだぞ」
卯月さんが未知さんに万券をぽんと渡すと、総勢十三人の子どもたちを連れて大きいこいのぼりが飾ってある遊び場のある建物へ向かった。
「四季さん心配しなくても大丈夫だよ。和真さんと遥琉さんと紗智さんと那和さんと信孝さん男性陣に任せておけば心配ないから。日差しが強くて暑いからカフェに行こう」
「はい」
凛は蜂谷さんに抱っこしてもらいお手手をグーに握りすやすやとねんねしていた。
ヤスお兄ちゃんと弓削さんの姿はない。ふたりは昨日新婚旅行に出かけた。柚原さんと橘さんと一緒だ。
「なんでまた四人で同じところに行ったんだ?」
「いろいろと思うことがあるみたいだ」
青空さんと蜂谷さんがケーキが並ぶショーケースの前でそんな会話を交わしていたら、
「やっと見つけた!!」
店内に甲高い声が響いた。
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