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千里さんはモテモテ

「いやぁ~~んもう、モテモテで困っちゃう~~」 抱っこしてもらいたくて我先に小さな手を伸ばす子どもたち。健気で一途な姿に千里さんがキュンキュンして黄色い声をあげていた。 蒼生さんと手分けしてかわりばんこに子どもたちを抱っこする千里さん。 「あら~~やだぁ~~アタシたちの子どもたち、紹介まだだったわよね。ゴメンね。和真にお小遣いだけもらって。うっかりしちゃった。遥琉お兄ちゃんに金魚のふんみたくくっついているのが長男の凪よ。たいくんとここちゃんと同い年よ。もうじき三歳よ。一太に抱っこして離れないのが次男の碧人よ。年子なの。驚いた?」 「はい。千里さんにお子さんがいたとは思わなかったので」 「みんなに言われるわ」 千里さんがけらけらと笑った。 「千里、これ見て」 蒼生さんが驚いた表情で千里さんにスマホの画面を見せた。 「えぇ~~嘘!聞いてない」 「あれ、言わなかったか?」 「聞いてないわよ」 千里さんが頬っぺを膨らませ卯月さんを睨み付けた。 「最初は別々で行く予定が、なぜか直前になって四人で行くことになった。裕貴や遼や龍、世話になった人たちに挨拶回りをして、奏音たちに会ってから鎌倉方面に向かうと話していた」

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