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千里さんはモテモテ
「あら、玲士じゃないの?亜優は?」
「車酔いしたみたいで猪苗代の道の駅から真っ直ぐここに来たんだ」
「亜優、大丈夫なの?」
「だいぶ落ち着いた。顔色もここに着いたときよりよりは良くなった」
「それなら良かったわ」
ほっとして胸を撫で下ろす千里さん。未知さんもほっとしていた。
「あ、そうだ。かぶちゃん心配してたわよ。たまには電話をしてあげたら?恥ずかしいのは分かるけど」
「いやぁ~~その~~」
気まずそうに頭を掻く玲士さん。
「あのね玲士。かぶちゃんに迷惑を掛けるとか、そんなこと全然思わなくてもいいのよ。かぶちゃんはかぶちゃん。玲士は玲士でしょ?」
「はい。夜にでも……いや、今すぐメールをします。土産なにがいいか兄に聞こうと思っていたんです」
玲士さんはぺこりと頭を下げると、亜優さんが待っているからと急いでペンションに戻っていった。
「夜は男性陣と一太と優輝はコテージに泊まる。未知とナオは千里と積もる話しもあるだろうし、四季は千里と親交を深めたいだろ」
「遥琉お兄ちゃんさすが!分かってるじゃん!」
軽く肩を叩いたつもりだけどかなり痛かったみたいで卯月さんが肩を手で押さえ悶絶していた。
「アテテテ」
「あら、ごめんなさい」
「馬鹿力なんだから、頼むから手加減してくれ」
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