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斉木先生とウーさんと陽彩くん
「四季のファンクラブがあってもいいと思うの」
「僕のですか?」
唐突に言われてきょとんとしてしまった。
「誰もいないですよ」
ぶんぶんと首を横に振った。
「そうかしら?四季の隠れファン意外といっぱいいると思うな。仲良し三姉妹でファンクラブがあるなんてそうそうないでしょ?みんなに聞いてみる?」
千里さんが缶ビールを掲げた。
「四季のファンクラブありだと思う人挙手!」
一瞬場が静まり返ったけど、彼と惣一郎さん以外間髪いれずに手を挙げたからびっくりした。
「千里さんは本部の会長さんだからね。千里さんが白を黒といったら黒なのよ」
和江さんが飲み物を運んできてくれた。
「千里さんってやっぱりすごい人なんですね」
「女性初の会長だからいまだに陰口を叩く人はいるけれど、千里さんのカリスマ性とリーダーシップは群を抜いてるわ」
「もう和江さんったら。そんなに褒められたら恥ずかしくなっちゃうじゃないの。あ、でも、ダブルお兄ちゃんには敵わないけどね」
話しを振られた卯月さん。カミさんと橘には敵わないとぼそっと呟いていた。
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