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賑やかで楽しい夜

「なんだ未知まで遥琉お兄ちゃんを尻に敷くようになったのね。なかなかやるわね。さすがはアタシの妹。見直したわ」 ちょうどお茶を飲んでいた未知さんがごほごほと咳き込んでむせった。 「千里さんお願いだから変なことを言わないでください」 「ねぇ、遥琉お兄ちゃん、アタシ変なこと言ったかしら?」 「いや、変なことは言ってない。俺は未知のまえでは尻に敷かれるただの男だ」 未知大丈夫?と声を掛けながら背中を擦る千里さん。 卯月さんは笑顔で未知さんの顔を覗き込むとぽんぽんと愉しそうに笑いながら頭を撫でた。 「子どもじゃないんだから。子ども扱いしないで」 「俺の前では子どもだ」 未知さんをからかって遊ぶ卯月さん。目がキラキラと輝いていた。 「俺たちも卯月さんと未知さんみたいにいつまでも仲のいい、ずっと笑っている夫婦になりたいね」 「目指すハードルが高すぎない?」 「そうかな?意外とそうじゃないかも知れないよ」 彼も楽しそうに笑っていた。 賑やかで楽しい夜がこうして過ぎていった。

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