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第18話

気がついたら寝てしまっていたようだ。ハッと気が付いた目の前にはランディがいて、リーラは見つめられていた。 「おはよう」 「オハヨウゴザイマス…」 ブフッとランディが盛大に笑う。 「なんでそんなにカタコトなんだ?」 「だって…その…」 おでこと頬と唇にキスをされる。 目が覚めてもこの人は甘い。まだ甘い時間が続いていていいのだろうか。出来ればこのままでいたい。けれど、王宮に帰ったらいつもの関係に戻らないと、とリーラは強く決意する。 「朝食、食べるか?」 「あ、準備します。すぐに」 動こうとしたが、裸だったことに気がつきリーラは焦る。 「服、着させてやろうか」 ニヤニヤとしランディが言う。 いじわると小声で言いリーラは睨むが、怯むことなく続けて言われる。 「そんなかわいい顔するなよ」そう言って頬を撫でるから、「自分で出来ます…」と更に尻つぼみに声が小さくなってしまった。 朝食も上の空である。ふわふわとした感覚が続いていた。普段あまり自慰行為をしないリーラは、立て続けに何度も射精をしたのは初めてであった。自分があれだけ欲望があるとはと、驚く。 食事が終わり、また二人で食器を洗っているとランディが心配そうに尋ねてきた。 「あまり食べてなかったけど、具合悪いか?」 「えっ?い、いえ大丈夫ですよ。 えーっと、昨日クルットさんに、少しふっくらしたって言われたので、ちょっと食事の量を減らそうかなって思って」 昨日の行為を思い出していたから、上の空であまり食べられなかったとは言えなかったので、咄嗟に出まかせを言ってしまった。 「ええ?全然変わってないぞ?もっとふっくらしてもいいくらいだ。ほら」 そう言い、リーラを抱き上げる。 「も、もう。降ろしてください。重くなったから」 「ダメだ。うーん、どうだろう、持ち上げても抱きしめても丁度いいけどな。今も気持ちいいけど、ふっくらしても気持ちいいぞ、きっと」 「もう…いいですって」 リーラは真っ赤になり恥ずかしさから下を向くと、ランディの厚い胸板があった。また昨日を思い出してしまう。 抱き上げられたまま、ソファに座り、またキスをされる。ランディのキスは優しく気持ちがいい。そして、このソファは泣いてるリーラを慰め抱きしめてくれたなと、リーラは思い出す。すごく遠い過去のようであるが、そんなに昔でもない 「そろそろ城に帰るか…」 「そうですね。みんな待ってますよね」 帰りたくないなと思う。このまま誰でもない二人で過ごしていたいなと思う。 でも、国王陛下をみんなが待っている。 「帰りましょう」 思いを断ち切るようにリーラは笑顔でランディに言った。

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