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第82話

目を覚ますと俺の隣で、昨晩、絶倫っぷりを発揮しまくったキラッキラ王子がスヤスヤと寝息を立てている。 肌がまぁ~ツヤッツヤ!! 寝顔から察するに、大変ご満足頂けたようで!! あの後、明け方までガンガン掘られまくり、最後は失神させられた。 ったく!少しは加減ってもんをだな!と怒りたい気持ちを飲み込んで、俺はシルヴァの頬に触れて 「シルヴァ、起きろ」 と声を掛ける。 ガッチリ俺をホールドして離さないシルヴァにイライラして 「起きろって言ってるんだよ!」 と言いながら、シルヴァの頬を横に広げた。 すると小さく呻き声を上げて、シルヴァのサファイアの瞳がゆっくりと現れた。 気怠げな雰囲気を纏いながら、ふわりと色気たっぷりの笑顔を浮かべ 「おはよう、多朗」 って、少し掠れ気味の声で囁くと、俺の身体を抱き締めて額にキスを落とす。 (なんだ!この超絶甘ったるい空気は!!) 激甘ホイップクリームを口の中に突っ込まれた気分になってシルヴァを見ていると、シルヴァの手が俺の頬に触れて唇が重なる。 「んっ……むぐっ!」 いきなり朝からディープなキスをしてきやがるこいつにジタバタと暴れると、腰を抱き寄せられてすっかり昨夜でお疲れの多朗ちゃんに、あんだけ人の中に出しといてなんだその元気さは!と叫びたくなる程に元気なシルヴァ君がおはようのキスをしてきやがった。 「ひっ……!」 思わず悲鳴が上がる。 冗談じゃない!昨夜の抜かずの……数えてないから分かんないや。 もう、散々掘られて、こっちは死にそうな思いをしたんだ!朝からHPを減らされてたまるもんか! 「シルヴァ、待て!朝から盛るな!」 そう叫んで、必死に顔を引き剥がす。 「多朗。僕達は身体を合わせた分だけ、エネルギーの共有が出来るんだよ」 と、最もらしい言い訳を言いながら、俺の足にシルヴァの足を絡めて来る。 「ダメだ!シルヴァ、良いか。これからは毎日一緒に居るんだから、夜だけにしろ!」 そう言うと、しょんぼりした顔をして俺を見つめて 「せめて、朝、一回は?」 「お前、一回で終わるのかよ!」 「多朗が一回って言ったら、絶対一回にするから!」 「お前の一回、長いから嫌だ」 「じゃあ、秒で終わらせる!」 あまりの必死さ加減に、思わず吹き出してしまった。 「秒って……、早漏か!」 思わずシルヴァの額にデコピンすると 「今日はとにかくダメ。これから、やらなきゃならないことがある。お前にも手伝って欲しいから、一緒に来い」 そう言って、シルヴァのガチガチにホールドしている腕を軽くトントンっと叩いて解くように伝える。 シルヴァが唇を尖らせ 「一緒にって……何をするんだ?」 と呟いた。 「まぁ、良いから。説明はこの後にする。取り敢えず、着替えて外に行くぞ」 そう言って起き上がると、ドロリとしたモノが俺の最奥の場所から内腿に伝って流れ落ちる。 俺はイラッとした気分になりながら、ぼ~っとした顔で布団に居るシルヴァに 「水浴びして来るから、その間に身支度しとけ!」 と言い残して、社の裏にある川で水浴びをしに向かった。

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