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2nd Crime 3
あてもなく歩き、それでも走り出そうとした志月の腕を掴む手。急に後ろに引っ張られた反動で志月の足がもつれる。転ぶと思った瞬間、大きな腕に抱き止められた。
「何してんだよお前!」
声と共に、自分がすっぽり収まるほどの大きな胸に顔を隠すように押し付けられる。志月は少しだけ目線を上げた。
「あ、暁…」
探していた少年の顔がそこにあった。昨日教えられた彼の名前を志月が呼ぶ。
「サボりかよ?警察が多いんだ、補導されんぞ」
言いながら人混みから志月を隠すように立ち、制服のジャケットを脱げというジェスチャーをする。志月はハッとして、合図されるままジャケットを脱ぎ、ネクタイも取った。夜ならまだしも、昼間は制服では目立つ。
暁は目だけで周りを確認すると、志月の手を取り大股で歩き出す。かなりの身長差のせいで志月は小走りで付いて行った。
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