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3rd Crime 15
「じゃあ暁はどういうタイプが好みなの?」
「そーだなあ…」
歩みを止めて、暁がじっと志月を見る。暗い路地の正面から微かに差す光が二人の顔を照らす。肩に回していた暁の手が離れ、そっと志月の髪を梳いた。
志月の心臓が大きな音を立てる。じっと自分を見つめる暁の黒い瞳に吸い込まれそうになるほど、見惚れる。ずっと触れられていたい、この温もりに触られていたい…。
「…志月」
暁の声が少し擦れる。髪を撫でていた大きな手が志月の頬に滑る。志月の鼓動が高まっていく。
刹那、甘い空気が場を支配する。
しかし、
「言わなーい!」
そう茶化すように言うと、暁は志月の頬を軽くつねった。
「痛い!」
笑いながら歩き出す暁の後ろを、頬を押さえながら慌てて志月が追いかける。鼓動が早いまま、真っ赤な顔をしたまま。
キスされるのかと思った。
そう思った自分を酷く恥ずかしく思いながら、それでも志月は暁の後を付いて行った。
『警察は現場から証拠品を発見。裏付けを急いでいます』
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