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4th Crime 12

「クスリだよ、すごいんだよこれ!一回で天国までぶっ飛べるの!」  だからFLYING HARLEMなのか…志月がそれを手に取る。この街には誰が作ったのか、誰が捌いているのか分からないクスリが何十、何百種類と横行している。  安そうな匂いがする。簡単に飛べるクスリはきっとリスクも高い。  志月は手のひらの小さな錠剤を見つめた。  母の顔が浮かんだ。  このクスリを飲めば忘れられるだろうか、何もかも。  あの後母はガラスを踏まなかっただろうか?  コレニハマッタラ完全ニコッチ側ニコラレルダロウカ?  志月が口を開ける、小さな粒を舌に乗せようとした、その時。  パンという音を立てて手が弾かれた。ピンクの粒が地面に落ちて転がる。

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