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4th Crime 13

「クスリはやるな志月」  驚いて志月が顔を向ける。ルミもそちらに目を向けた。  暁が立っていた。  自販機の光りが、半分だけ暁の顔を照らしている。耳に飾られたピアスのように、その目が赤く光った気がして志月は息を飲んだ。 「暁…」  心臓がバクバクと鳴っている。自分が何を考えて、何をしようとしていたか頭の整理が出来ない。 「ルミ帰れ」 「暁…あたし…」  ルミがふらつく足のまま暁に縋り付こうとする。暁はその手を払った。 「いいから帰れ」  低く唸るような暁の声に、ルミの全身が恐怖で強張る。夢の中にいたはずのルミの顔が急に冷めて涙顔になった。  立ち竦むルミを気にすることなく、暁は志月の腕を掴むと引っ張るようにアパートまで連れて行った。玄関を乱暴に開けると、電気もつけず、志月に背中を向けたまま部屋に上がった。

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