55 / 85
4th Crime 22
「綺麗だな…」
思わず漏れた暁の声に、志月の顔が更に赤くなったのが月明かりでも分かる。
「は…ずかしい…よ、暁…」
しばらくじっと見つめられて、志月は目をギュッと閉じて首を横に向けた。そんな志月の頬に暁は手を当て、ゆっくり正面を向かせる。
「大丈夫、俺も見せるから」
暁は横たわる志月の足を跨いで膝立ちになると、着ていたシャツを脱いだ。その姿に志月の心臓がまた大きく跳ねる。自分とは比べものにならない逞しい男の身体がそこに在る。胸や腹に均整の取れた筋肉。志月はそっと手を伸ばすと、暁の腰のあたりにまであるタトゥーに触れた。
「は…」
暁が短く息を吐いた。
「すげえな、本当に好きな人に触られるだけで、こんなビリビリ来るんだな」
本当に好きな人という言葉に、志月の胸がぎゅっとなる。頭が暁でいっぱいになる。
暁が履いていたジーンズのボタンを外して下着ごと下にずらす。窮屈な場所から解放された昂ぶったものがそこに在った。
志月がゴクリと唾を飲んだ。
「怖いか?」
両手を志月の顔の横に着き、顔を近付けて暁が聞く。
怖くないと言えば嘘になる。志月にはこれが初めての経験で、どうすればいいのかも分からない。でも…。
ともだちにシェアしよう!