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4th Crime 23
「ううん」
迷うことなく志月は暁の首に両腕を回した。この人となら大丈夫、何の疑いもなくそう思える。
何より、男の自分にこんな風にちゃんと反応してくれているのが嬉しかった。男はそこに嘘をつけないから、志月はどれだけ自分が求められているのかが分かって安心する。
「いいよ、暁の好きにして、いいよ」
精一杯の笑顔を志月が作る。それを見て、暁も愛しそうに笑った。
「アザ…」
「うん」
暁が志月の鎖骨の下を指でなぞる。脇腹、太腿、母に殴られた場所を労わるように撫でてくれる。温かい手が気持ちいい。浄化されるような心地よさに志月の目が潤む。
「あっ!」
急に暁の舌が志月の右の胸の突起を舐めた。志月は思わず身をよじって逃れようとする。
「ダメだ志月、逃げるな」
逃さないけど、そう言いながら、志月の腰を抱くと、暁がねっとりと志月の乳首を舐めた。
「やっ、ああ…っ!」
初めての行為。初めての感覚。
痺れるような快感に我慢できず、志月の口から声が漏れる。自分でも驚くくらい艶かしい声に、志月は耳まで赤くなる。暁はその声を鼓膜で堪能すると、尚も志月のそのピンク色の膨らみを口に含んで、舌で転がすように弄ぶ。そして反対側のそれも指で摘むと、そっと擦って先端を爪で掻いた。途端、志月の身体が跳ねる。
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