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5th Crime 4

 志月は学校がある方向と違う電車に乗る。最後の一度、もう本当にこれを最後にして街には来ない、そう思って電車を降りる。 「………?」  何となく街がざわついている感じがして志月は辺りを見回しながら駅を出る。いつもの駅前広場に人だかりが出来ていた。 「殺人犯捕まったらしいぞ!」  人混みの中から聞こえてきた言葉に、志月の心臓が大きく跳ねた。 「え…」  どういうこと?  志月が人だかりを掻き分け前に進む。目の端に赤いサイレンの警察車両が見える。 「なっ…!」  志月が絶句する。  人だかりの中心に暁がいた。  両脇に警官らしきスーツ姿の男が付いている。 「現場に指輪が落ちてたんだってさ」  人ごみから聞こえる会話。志月が振り向く。 「あいつがいつもしてたやつだって皆知ってたからなあ」  志月が口元を押さえる。暁が指輪を落としたと話していたのを思い出す。そしてそれを探していた時に自分に出会ったのだと言ったことも。

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