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第66話

「ではシャンプーからしますね。」 「はい。」 何が楽しいのかわからないけど、ニコニコしながら俺の頭を洗っている。 「次は体を。」 座っているだけでシャンプーもトリートメントもしてくれて、今はボディソープを泡立ててくれているところ。 「体に関しては背中だけでお願いします。」 「分かりました。」 さすがにここは言う通りに従ってくれて安心する。 既に触られたことあるから良いか、とはならない。 ふわふわの泡で背中を撫でられながら、俺も自分で洗えるところを洗っていく。 頭を洗われているときは特に思わなかったけど、背中に首藤さんの手を感じて、ドキドキしてしまう。 「次はここですね。」 「……できるだけ見ないでもらっていいですか。」 「それは……、善処します。 じゃあそこに手をついててください。」 言われるままに壁に手をつく。 もうされるがまま。恥ずかしくて喋る気力すらない。 「んっ…ふ…。」 軽く手でお尻の穴を広げられ、そこにシャワーがあてられる。 出すところに入れられてるのはなんとも言えない気持ちだ。 「綺麗になりましたね。」 「……おかげさまで。」 お尻が綺麗になる頃には俺はもう疲れ果てていた。主に心が。 恥ずかしさと前代未聞の状況に、どうしたらいいかわからない気持ちだった。 「疲れましたよね。ちょっと休憩しましょう。 一緒に入りません?」 湯船を指して聞かれる。 「狭いですよ?」 「はい。俺はむしろその方が嬉しいです。 ほら、おいで。」 自分だけ先に湯船に浸かって、そこに俺を招く。 そんなことをされると入らないという選択肢も思い浮かばず、首藤さんに背を向けて、できるだけ離れたところに入った。 「もっとこっち。」 後ろから抱きしめられて、背中に首藤さんの胸筋を感じるくらいには近くに座らされる。 「……近いですね。」 「嫌ですか?」 「……嫌と言うわけでは。」 「よかった。 あの、ここまでして言うのもなんですが、本当に俺でよかったですか。」 「本当に今言うことではないですね。 こんなにいろいろなことに頑張ってたえて準備したのに、今更やめるって言われる方が困ります。 それに、首藤さんだからいいんです。首藤さんじゃなかったらお尻どころかちんこも貸しませんよ。」 「嬉しいです。」 更にぎゅっと抱きしめられ、さっきからまあ気になっていた首藤さんのモノが余計に気になる。 しっかり勃ってるんだよなぁ。 先日の件で俺で興奮してくれるのはわかっていたけど、やっぱり嬉しい。 それにこの状況でそこに触れずに多分いろいろ我慢してくれてるのも、俺を想ってくれているのを感じて嬉しくなってしまう。 「そろそろ出ましょうか。」 「はい。」 「出たら俺が髪乾かしてもいいですか?」 「はい、いいですよ。」

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