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もっと捕らえて 10

このままイカされたくない・・・! オレはイキそうなのを我慢して、精一杯の虚勢を張る。 「はくえ・・いぃっっもう・・・欲しいっっ・・・!」 「だから、オレの全部、体も心も魂も貴方のものですよ」 「ああんん・・んんっっ・・・足りない、指じゃ足りないぃぃ!」 オレの中を指の根元まで差し込んで、ぐちゅぐちゅと動かしながら、空いた手でオレの頭を掴んで強く引き寄せられた。 口吻けをして。 舌を搦めて、吸って擦って、溢れる唾液が口唇の端を伝って落ちていく。 珀英の味。 ずっとずっと、溺れていたい、味。 深い、貪(むさぼ)るようなキスを繰り返しながら、珀英に囁く。 「んっ・・もっと・・もっとっっっ!・・・うんん・・」 不意に珀英の口唇が離れる。 オレは全身で大きく息をつきながら、激しいキスの余韻(よいん)に浸りながら、珀英の指が変わらず、ぐっちゃぐっちゃにオレの小さな穴を犯す感触に喘ぐ。 腰に力が入らなくて、体の奥深いところから、快感が背中を伝って駆け上がる感覚に、身体中が気持ちいいって叫んでる。 「緋音さん・・・オレがプレゼントでいいの?」 耳元で甘く深い声で囁く珀英を、オレは軽く睨みつけた。 「そう言ってるだろ・・ふぅん、ああっんん・・・お前しかいらない・・・だからぁ早くっ・・・挿入れてぇ・・」 「全部・・受け取って・・・愛してる、緋音さん愛してる、愛してる」 「知ってる」 珀英の嬉しそうに、本当に嬉しそうに微笑んだ口唇に。 口吻けをする。 * 「もう無理ぃ・・・はくえぃ・・・早くっっ」 「まだ、ダメ」 小さな穴でオレの指を咥え込んで、細くて白い腰をくねらせる緋音さんに、オレは意地悪く微笑むと、一気に指を引き抜いてその腰を掴んで反転させた。 緋音さんの細い体は簡単にひっくり返って、うつ伏せにさせて、オレは腰を掴んで強く引き寄せた。 緋音さんはベットの上で四つん這いになるしかなくて、 「ちょっ・・・はくえい・・・!」 掠(かす)れた甘い声で軽く抗議する。 オレは緋音さんの浴衣をそっとめくって、緋音さんの恥ずかしい箇所が丸見えになるように、お尻のお肉をそっと左右に押し広げた。 ピンク色の可愛い小さな穴が見える。 いつもオレのを受け入れてくれる、可愛い小さな入口。 オレは舌先を尖らせて、輪郭をなぞるように、そっと愛撫する。 「やだっっ・・・やぁっっ!」 オレが何をしているのかわかった緋音さんが、全身を強張らせてそれでも甘い嬌声(きょうせい)をあげる。 「待って・・・そんなのやだっ・・・!」 声が上擦って、小さく震えている。 立て膝で体を支えている足も、ガクガクと震えていて、腰が気持ちよさそうにうねって、オレを誘う。 「なんで?いつも見られてるでしょう?」 「見る・・な・・・やだっ!」 「恥ずかしいの?こんなに可愛いのに?」 たっぷりと唾液を乗せて、筋をゆっくりと解すように舌を這わせて、先端を尖らせて中に入れる。 「ひゃああっんん!」 緋音さんが背中を反らせて、腰をガクガク震わせる。 足もさっきより震えていて、四つん這いの姿勢を保つのが精一杯って感じだ。 抗議するように軽く頭を振っている。緩い癖っ毛の茶色の髪が、汗のせいで白い細い頸(うなじ)に貼り付いている。 ゾクゾクする。 オレの舌で舐められて、淫らな声を上げて感じている緋音さんを見るのが、最高に興奮する。 オレは緋音さんの浴衣を肩が見えるように、襟元から力任せに引き下げる。 真っ白な肌の形の良い肩甲骨が見えるところで止めると、体を起こして綺麗な羽に沿って舌を這わせる。 真珠のような白い肌は、うっすらと汗をかいていて、少しだけ舌が塩気を感じた。 緋音さんの体から立ち込める甘い香りが鼻腔をくすぐる。 つけている香水なのか、シャンプーやボティソープなのかわからないが、体温が上昇してしっとりと汗をかいてくると、緋音さんの体全部から甘くて、脳味噌がくらくらするくらいの甘い匂いがして。 噛みちぎって、食い尽くしたくなるほどの、酷い肉欲が湧き上がってくる。

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