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ネコにピアス
首輪をはめても勝手に外して何処かへ行ってしまうなら、もっと……痛みと苦しみを伴うモノでアナタを此処に留めなきゃ……。
「カズ……やめ、て……」
今更……そんな声色使っても駄目。
「俺……痛いのはヤダ……」
やりたいだけやって……そんな上目遣いでワタシを見つめても駄目。
「なぁ、カズ……俺、いい子になるから……」
そう言って震える紫苑に極上のスマイルを向ける。左手にはピアッシングニードルを持って。
「色々、調べたんですよ……ワタシ。何を血迷ったのか、女に現をぬかしたあなたの為にね。ワタシってば……優しいと思いません?ホントはね……アパドラビア・ピアッシングにしたかったんですけどね、アパドラビアだと尿道貫通させなくっちゃいけないから流石に素人のワタシじゃ無理かな?と思って、ダイドー・ピアッシングにしてあげました。 アパドラビアなら、アナルセックスがし難くなるらしいから一石二鳥なんですがね。まぁ……あなたみたいに突っ込まれて気持ちよくなるカラダじゃ、あんまり意味ないだろうし。女のカラダに興味は湧いても、男のカラダに突っ込みたいとは思わないでしょ?だから……素人のワタシでも出来る……けれど一番苦痛を伴うコレに決めました」
極上のスマイルを向けたままそう話すと、ベッドヘッドの鉄パイプに繋いだ鎖を揺らす紫苑。ガチャガチャと金属がこすれる音が五月蝿く部屋に鳴る。この音はきっと……今の紫苑の心臓の音だ。恐怖で心拍数が一気に駆け上がり、紫苑の体内で警報のように鳴る心臓と同じ……五月蝿い音。
でもね……そんなの、ワタシは……知らない。アナタが全部悪いんだから。ワタシがはめた首輪を勝手に外して、他所の女に走ったあなたが……全部悪い。
逃げようともがいたせいだろう……首輪と手錠が食い込んだのか、痛みで顔を歪める紫苑。
「ねぇ……今からそんな顔してて如何するんです?本番はこれからですよ?」
そう言って歪めた顔にワタシの顔を近づければ
「カズ……許して……」
ワタシに懺悔を乞う紫苑。
でもね……そんなの、ワタシは……知らない。アナタが全部悪いんだから。ワタシがはめた首輪を勝手に外して、他所の女に走ったあなたが……全部悪い。
縋りつくような眼でワタシを見る紫苑にフッと鼻先だけで笑うと、ワタシは近づけた顔を離し、ジーンズに手を伸ばす。左利きだから右手だけで脱がすのは少し時間がかかるけれど、両足首を手錠で固定してあるから思ったほど難しくはなかった。少しでも抵抗を試みようと、紫苑はカラダを左右に捻るがそれだってさっき酒に混ぜた薬が効いてきたのか、徐々に動きが鈍くなって。残念ながらこうなれば、非力なワタシでも簡単に紫苑をいいように扱えてしまう。
「ねぇ……ワタシも鬼じゃないですから。薬、効いてきたでしょ?それでちょっとは痛みがマシなはずですよ?」
脅える紫苑にフフッと笑ってやる。
「さぁ、始めましょうか……先ずは何処に刺すかマーキングしないとね」
宣言して、萎えたペニスを口に咥えて舌を這わせながら上下にスライドさせれば反応を示して。こんな状況でも敏感な紫苑に笑ってしまいそうになる。快感に流されやすいカラダだから、酔いでおかしくなった思考のところに好みの女が誘えばそれに乗ってしまう。
ホント……アナタはバカだ。後で痛い目に遭うって何時になったら覚えるんだろう。あ……今か。これから与える痛みなら物覚えの悪い紫苑でも忘れられないはず。だって……麻酔もなしでこんな場所に針を刺すんだから。しかも……勃起した状態で。
完勃したのを口腔で確認して、咥えていたペニスを口から開放すると唾液でヌラヌラと光っていた。亀頭の中心部分にピアッシング出来るよう、その真下にあたる雁首にニードルの先を当てれば
「嫌だ!やめて、カズ!お願いだから!!」
ジャラジャラとした金属の音と供に五月蝿く喚く唇を唇で塞いでやる。それと同時に当てていたニードルに力を入れグッと刺し込めば、くぐもった喚き声は悲鳴に変わり、その声はワタシの唇の中にゆっくりと消えて行った。
あまりの苦痛に耐えられなかったのか、意識を手放した紫苑から唇を離し、ワタシは最後の仕上げをする。刺したニードルの端に用意してあったピアスに抗生剤入りの軟膏を塗りつけ、ニードルを押し出すようにピアスを通しボールで固定した。想像していたより出血は少なかったが、消毒薬を垂らしながら止血をしていく。
ネットで調べた際に『血管の集まったエリアであるため、非常に早くものの数時間で治癒する』と記載されていたから、さほど心配していないが、感染などで化膿するのは後々厄介なので抗生剤を飲ませる為、一旦気絶している紫苑から離れミネラルウォーターを取りにキッチンへと行った。
意識を手放した紫苑の唇を指で抉じ開け、顎に手を置き口を開いた状態に固定すると、錠剤を舌の上に乗せ、手にしたミネラルウォータを口に含み、錠剤を流し込むように口移しで飲ませる。ゴクリと紫苑の喉が嚥下するの見届けたワタシは、先ほどとは違う意味で唇を重ね、紫苑の口腔を楽しむ。歯列をなぞり、上顎を舐めると僅かに反応を示す。意識を手放していてもこうだ。こんなカラダなんだから……今、しっかりとカラダに憶え込ませないと……ね。
ワタシは一つ笑みを口元に浮かべ、そのまま熱い紫苑の舌を絡め取り、顎に添えていた指を首筋から鎖骨、そしてプクリと尖った胸の粒を目指し移動させると、指先でギュッとその粒を摘む。
「……んっ……ぁ……っ」
唇から漏れる吐息。ピクンッと反応するカラダ。もう……全てがおかしくて笑えてしまう。こんなカラダで女を抱いたんだ。紫音、アナタは……抱く側じゃなくて抱かれる側だって今から……しっかりソレを教えてあげます。痛みを伴わせて……ね。
摘んだ粒を今度は這わせた唇で舐めとり、歯を立ててやる。
「……ぁ……っ……あっ」
吐息に混じり、鼻にかかった甘ったるい声。そんな声じゃ……駄目。もっと……痛みと苦しみに喘いだ声じゃなきゃ……駄目。
ワタシはゆっくりと舌を下腹部へと移動させ、出血の止まったペニスに舌を這わせていく。
ピアスボールを舌で転がせば、血の味がして……ワタシを興奮させた。萎えたままのペニスを口に含み、軽く吸ってやると口腔内で反応を示し始め、舌を絡めるように吸い上げてやると
「う……ぁっ……っ!」
痛みからか、やっと目覚めた紫苑にワタシはペニスを口に含んだままクスッと笑えば
「カ……ズ……痛ぇ……よ……もう……許し、て……」
なんて、この期に及んでまだワタシに懺悔を乞う紫苑。それが……ワタシはおかしくて笑えてしまう。痛いと言いながらも反応するカラダ。許してと言えば赦されると思っている思考。もう……全てがおかしくって……。
「許す?そんなこと……ワタシがするとでも?ワタシ以外に現を抜かすとどうなるか……今から、しっかりと教えてあげますよ?快感じゃなく痛みで……ね」
クスクスと笑いながら言えば、顔を引き攣らせる紫苑。
そうだよ、もっと……怖がって。ワタシじゃなきゃ駄目だって、快感じゃなく痛みで……知って。ワタシが苦しんだ分だけ、ワタシが痛みを知った分だけ、アナタは心じゃなくカラダで……知って。
何時もなら感じて喘ぐ行為に苦痛で顔を歪ませる紫苑。鈴口に舌を刺し込めば快感が走り、それに反応してペニスが突起しようとすれば……痛み。後孔に舌を刺し込めばヒクヒクと収縮しを繰り返し更に快楽を求めようと内壁が蠢き、それに反応を示せばペニスのピアスから与えられる……苦しみ。
気持ちイイことは痛みだとアナタのカラダに教えていく。何度も……何度も……繰り返し、脳髄まで痺れるような感覚だけ与えて。けれど……快感を感じれば感じるほど、それ以上の苦痛がピアスを通したソコから与えられて、思考は蕩けてもカラダは悶えるだけで決してイクことは出来ない。
「……や……ぁ……っ……あぁ……んっ、い……や……」
ズブズブとワタシの怒りを後孔に呑み込まされ、悲鳴なのか喘ぎなのかもう、分らなくなった紫苑の声。その声を聞きながら、ワタシは心地よい痺れをカラダに感じる。蠢く内壁に擦り付けるように奥まで挿し込めば、呻き声。前立腺を刺激するように浅く何度もスライドをしてやれば、痛みの中にも感じるのか萎えていたペニスを首を擡げ始め、痛みで悲鳴を上げる紫苑。
「あなたさ……こんなカラダなのによく女で満足、できたよね?痛くても突っ込まれれば勃つんだ。もうさ……突っ込まれないとイクことなんてできないんじゃない?」
鼻で笑いながら言ってやれば
「んんっ……も、う……わかっ……た、か……ら……ぁっ」
苦痛に顔を歪めながらも、快楽を求め腰を振り、後孔に咥え込んだモノを奥へと誘う。イクことが出来ないとわかっていても、苦痛が伴うとカラダは知ってても気持ちイイことには貪欲で。この人は……こう言う人だ。気持ちイイことが……好き。きっとこれからも多分……変わらない。なら……その度に教えてあげる。痛みと苦しみを伴う方法でアナタはワタシのネコだって……ね。
首輪をはめても勝手に外して何処かへ行ってしまうんだから、アナタに首輪はもう必要ないよ……ね?だからもっと……痛みと苦しみを伴うピアスでアナタを此処に留めなきゃ。エロくて貪欲なワタシのネコには……痛みを教えるピアスが必要だよ……ね?
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