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今日はカレー(彼)曜日 ♡

※ほのぼの 「痛・・・っ!」 ドジな俺は夕飯の仕度をしていて思いっきり指を切ってしまった。 俺の声に気付いた陽太がキッチンへ走ってきた。 それも凄い顔で・・・ 「どうした?大きな声出して・・・あ~~っ!血、血、血じゃん!!」 何回、言うの? 「陽太、うるさいよ!」 陽太の大声でうんざりした声をあげた俺の指が生暖かいモノに包まれた。 「ちょ、ちょっと・・・陽太!!」 俺の指先が陽太に咥えられてた。 真っ赤になりながら陽太の口から引き摺り出そうとバタバタ暴れてみる。 「大人しくしてないとまた血が出てくんぞ!」 いったん俺の指先から唇を離した陽太がニヤッと笑いながら言う。 そしてもう血が止まった(であろう)俺の指先をあろうことかまた咥えた。 今度は明らかに違う意図を持った舌の動きが俺の身体に火を灯していく。 指先から離れた唇はそのまま指と指の間を舐めあげて、1本1本大事そうに口に含み吸いつき・・・ 何時もの暗い寝室とは違う電灯が煌々と輝くキッチン。 そんな場所に全然似つかわしくない陽太の唇と舌の動き。 その現実とも非現実とも思えるような感覚にだんだんと酔っていく俺。 俺の左手を舐めまわしている陽太の髪を右手でそっと触れてみた。 やわらかな感触。 それを楽しむようにゆっくりと梳く。 何度も。 何度も。 「あっ・・・」 陽太の手が俺に触れた。 そこは・・・指へのキスだけで俺は物凄く感じてて。 「こっちは切ってないけど舐めてもいい?」 「うわ、ちょ、ちょっと・・・陽太!!」 わざと息がかかるほどの近くで声を発する陽太。 俺はもうどうにかなりそうで。 「陽太の・・・バカ・・っ!」 泣き出しそうな声で言った俺をチラッと見上げると陽太は・・・優しく、でもちょっと意地悪そうに笑った。 さっきの指へのキスと同じように。 吸いつき、舐めまわされる。 俺が俺でなくなっていくような感覚にさらわれる。 大きな波に飲み込まれた時、俺は陽太の腕の中へ沈んだ。 「もう、どうすんの、晩ごはん!! 今日はぜ~~~~~ったいに陽太が悪いんだからね!」 シンクには切られたタマネギにニンジン。 そして切りかけのジャガイモ。 テーブルの上にはカレールウに牛肉。 陽太が一緒にTV見てた時に流れてたCMのカレーが食べたいって言ったから買ってきたのに!! でも・・・ ヤルことはしっかりヤッタ癖にバツ悪そうな顔して、『ゴメン!』て手を合わせてる陽太を見てたら怒るのもバカらしくなっちゃって。 だから・・・ 少し屈んで頬にキスしてやる。 「もう、今から陽太作ってね!・・・その間になんか買ってくるから。カレーは明日食べよ!」 陽太は俺の言葉にパッと笑顔になるとお鍋の前に走っていった。 カレールウの箱の裏を見ながらブツブツ言ってる。 その姿が可愛いやらおかしいやら・・・。 やっぱり、俺はそんな陽太が・・・・大好きだよ。 今日はカレーじゃなくなっちゃったけど、スーパーの惣菜だって陽太と食べたら美味しいんだよね。 お腹が空いているであろう陽太の為に、袋の中をパンパンにして買ってきたおにぎりや総菜を更にも盛らずに、美味しそうに食べてる陽太の顔を見てたら自然と笑みが零れた。 END

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