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あなたがつまらなさそうにアイシテルって囁いたから俺はソレに同意した

 久しぶりに深酒をしてしまったせいか、ベッドに行く前に二人して我慢出来なくなってリビングのソファでその行為に傾れ込む。押し倒され、服を剥がされあなたから落ちてきた視線。  「そんなに見ないでくれます?」  「は?なんで?」  酒が入ってるとはいえ明るいのは流石に躊躇われて、部屋の照明は消してもらうようにお願いすると「仕方ねぇな」って眼をするあなた。けどTVまでは気が廻らなかったみたいで……いやワザとかも……。画面から洩れる薄明かりで互いの表情までは読み取れないけど、あなたの動きは光の中で追えて。それがかえって刺激になって。長くて綺麗なあなた指が俺の肌の上を這うだけで、情けないけど俺の唇から吐息やら喘ぎやらが洩れる。  「はっ、あぅっ……んっ」  「指だけで声でんだ」  「んっ、……もう、止めて、よ……」  「何?照れてんの?」  「バカ」って言ってやりたいけど薄明かりに慣れた眼に「シラケルダロ?」って 詰まんなさそうなあなたの眼。だから……イエナイ。だって、俺……あなたが今、ものすごく欲しいから。その証拠にもう俺のカラダはあなたを待ってる。此処で恥じらいを捨てないと あなたは抱いてくれないのを知ってるから、自ら脚を開いて「岬さん」ってあなたの名を呼べば、妖しく這い出すあなたの綺麗な指。  左手で自分を支え右手で愛撫をするあなたの首を引き寄せてキス。あなたの舌が俺を絡めとる。それだけで先走りがトロリと溢れ、それに気付いたあなたは先端を攻めだした。  「あぁんっ……はぁん っ!あぁ……ん」  俺が喘げば「お前の声、腰にくるな」って笑うあなた。女の人みたいに綺麗な声じゃない まんま男の声の俺だけど……それでも感じんの?なんて思ってしまう。可愛い女の子みたいな声なんか出せないよ……って。  「お前のココ、ヒクヒクしてる……淫 乱だな、お前は」   今度は言葉と声で攻 められて。もうイきたくて息が荒くなってしまってる俺。そんな俺の足を持ち上げられたから、覆い被さるような体勢になってるあなたからはソコが丸見えで。  「お前さ、スッゲー恥ずかしい恰好だな」  ジッとヒクつくソコを見つめられて、先端からはトロトロと先走りが垂れて自分の胸に落ちる。あちこち弄られてやらしい体勢にさせられる。本当は恥ずかしくて堪らない。けど、さ……イヤだって言えばあなたは「あっそ」って手を止め、さっさと眠りについてしまうのが分かってるから……イエナイ。  なんで?こんなに苛められてるのに嫌いになれない?その髭だってキスする度に唇で、舌で愛撫される度にチクチクして……本当は剃って欲しいのに……イエナイ。言えば「感じてるくせに」ってあなたの雄の欲情した視線で煽られるだけだ。  あなたが与える快感から少し逃げたくなってTVの画面に眼を向けた。そこには餓えて力なく泣いてる子供の姿。  「何?やめる?」  不機嫌にさせた?でも……こんなのなんか間違ってるって思った。よくわかんないけど……あなたが欲しいけど……あなたに欲してもらいたいけど……けど、さ……何かが違う。  「……お前さ、続きする気あんのか?」  ほらね……詰まんなさそうに訊くんだ。心はココにはねぇよって言いたげに。あなたは何時だってそう。シラケタ眼で興味ないって眼で俺を見てる。好きとか、愛してるとかそう言うのめんどくさいんだよね?でもさ……俺にはそれって大切なんだよ。けどさ……イエナイ。  「岬さん……もう来て……」  「おう。でも、慣らしてねぇから痛くねぇか?」  「いいから……痛 く、して……」  「……バカだな、お前は」  そう言った癖に……そのままの体勢で狭くてこれ以上あなたが進入してくるを閉ざしているような俺のソコに、余裕の言葉をかけてる割にはいきり勃ったソレを宛てがい上から押し込むように挿入してくる。  「っ……ん、痛っ……!」  「だから、言っっただろ」  先端すら挿れられないソレを抜いたかと思うとあなたの舌が挿し込まれた。  「え?うそ……」  「何が?」ってシラッと言うあなた。その後「こうして欲しかったんだろ?」と付け加えて。  「あのさ……めんどくせぇのは嫌いだけどな、お前は別。わかった?」  ああ、なんだ……バレてたんだ、俺の気持ち……。初めて味わうあなた舌の動き 。「愛してなけりゃ、こんなトコ舐められねぇだろ?」と笑うあなたに嬉しくなって、舐めてるあなたの蠢く舌を見つめてしまう。周りをチラチラ舐めたかと思うとソコに挿し込み内壁まで舐められて、背筋にゾワリと快感が駆け抜け声をあげる。  「あん……もっと……」  呟けばワザと水音を立てて俺を煽あなた。  「はぁんっ、音は立て、ないで……」  そう言っておいて、けど……たまんなく気持ち良くて。  「……嘘つきだな、お前は」  そうだよ。俺もあなたと同じくらい嘘つきだよ。イエナイ俺とイワナイあなた。  一気に指を二本も突っ込まれて「んっ」と洩れる声。それをグチュグチュとワザと音を立て俺に見せ付けてくる。ちょっと詰まんなさそうな眼をして。けど……それはあなたの心を隠す為の仮面みたいなモノでしょ?わかってても不安になるんだよ。  TVの画面をチラッと横目で見れば……そこには母親に抱かれてスヤスヤと眠る子供。安心させてよ。俺も。あなたに愛されてるんだって。  「お前の中に突っ込むのも、中出し出来んのも俺だけだろ?」  ああ、また……バレてる。挿し込まれていた指が引き抜かれ、あなたが挿し込まれた。今度は開いてあなたを受け入れるソコ。あなたが欲しいってヒクつくソコはまるで俺の心みたい。あなたが欲しくて欲しくて堪らないんだ。  「あっ……んんっ……あぁぁん……!」  あなたの内に隠した、その熱を俺に刻んで。もっと奥に。俺の心に届くくらい奥に。あなたが求めてくれるんなら、あなたの全てを受け止めるから。隠さないでよ。愛してるって気持ち。あなたと俺なんだよ?なんだって受けとめられるよ。ワザと悪っぽく振舞うあなただって。その髭だってホントは……スキなんだ。

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