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 切れ長の目に支配的な光がちらりと見えた。こわいはずなのに、背骨から腰を這いおりた震えは甘いから居心地が悪くなる。 「てっ、手で……してもらう……とか」 「俺に手で扱いてほしかったんですか?」  意地悪く言い直されて、思わずにらむ。でも力を入れたら涙がこぼれそうで、控え目にしかならない。これじゃただの上目づかいだ。  守屋にもそう見えたのか、鋭かった目許がほんのすこしだけ笑うように緩んだ。 「手伝うくらいならいいですよ? 勃ってくれないとつまらないですから」 「なっ……」  一瞬、自分で擦っている下をいじられるのかとビビったけど。守屋は頬をなでていた指で俺のくちびるをなぞってきた。 「ふ、んぅ……っ」  なぞって、指の腹でひらかせて、ぐっと押し込んでくる。  舌先をあそんで歯をたどって、上顎も頬の裏側も擦るその指は、ビクつく口の中を無遠慮に動きまわる。くちびるの端からあふれた唾液が流れて落ちた。 「口のなかも粘膜ですから、気持ちいいでしょ?」  頬の裏側をなで擦りながら、同意を求めるように守屋はすこし首を傾げた。  その仕草だけ見れば、かわいいのかもしれない。でも、されていることは、かわいくもなければ容赦もない。そう思うのに、膝を擦りあわせたいほど腰に熱がたまってくる。 「ん、ふ……っん」 「……噛みつかないでくださいよ?」 「んぇ……ン、ん……っ」  たしかに――2本の指で舌をつまむように挟まれたり、舌の横をからめるようになでられたり。それだけじゃなくて喉の奥に入りそうなくらい押し込まれると、ゾワゾワ頭のうしろから痺れて気持ちがいい。気持ちいいし、キス……してるみたいだ。  かきまわされるたびに聞こえる濡れた音も、顎をつたって落ちる飲み下せない唾液も、そんなことを連想させる。  ――守屋とキスしたらこんな感じ……なんだろうか。  さっき想像しなかった――でもしたいなと思ってしまう、その感覚に誘われるように。  気づけば、守屋の指の動きを追っていた。握り込んで、擦るのをやめていた手の動きもはやめるように上下させて。 「んっ……はぁ、ンっ」  舌をからめても、からめるそばから逃げるように剥がされる。やっとつかまえたと思えば、喉のほうへ押し込まれる。  好き勝手に動きまわる守屋の指を必死にくわえながら、ずくずく、体の中から疼いて迫りあがる『気持ちいい』に溺れていく。

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