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目尻に浮いた涙を、守屋はくちびるで拭ってくれる。こぼれていく粒をたどって、頬にもくちびるを寄せてくる。
そのくちびるが耳許までおりてきて、低い……甘い声でささやかれた。
「……ちゃんと教えて?」
「あっ……も、りや……が……っ」
ぴったり、重なるように。
指をからめて手をつながれて。隙間なんてないくらい体を寄せて、最奥まで犯されながら。爪先から髪の先まで満たしてくる甘い陶酔感に、言葉が、あふれる。
「……守屋が、すき……だから……っ」
一度堰を切ってあふれ出た想いはとまらなくて。くりかえし、あふれてしまう。
「あ、ン……すき、守屋っ……ん、もりやっ……」
それだけじゃ、全然おさまらなくて。守屋の首に腕をまわして、揺すぶりたてる腰に脚をからめて引き寄せる。
「んっ……んっ、すきっ……す、き……っ」
これ以上あふれていかないように、塞いでほしくて、守屋の舌を誘うように何度も何度もキスを、する。
「っ……じゃあ、名前……呼んでください」
そんな言葉と姿が、守屋の欲求を満たしたのかはわからないけど。それ以前に、なんで“最後”までしちゃっているのか、わからないけど。
守屋は、苦しげな顔でもたのしそうに――気のせいかもしれないけど――うれしそうに、微笑むから。
短く深くつながれるキスの合間に、求められた名前を呼ぶ。
「あっ、んっ……せ、いっ――誓……っ」
必死に呼べば、守屋は腰の動きをさらにはやめてくる。深く浅く、奥の奥まで……押しつけて抉ってくる。満足そうな色っぽいためいきを何度もこぼしながら。
「あっ、んンっ、はぁっ……イクッ……い、くっ」
息がつまるほど激しく攻めたてられて、お互いの液で腰から下はもうドロドロ……
押しあてられるたびに甘くヒクつく奥は、きゅうきゅう締めつけているのに、それ以上にやわらかくなっていく。
「イッて……真尋さん、俺のこと呼んで……」
守屋はふいに俺の名前を呼ぶから――気持ちいい、なんて通り越して――ぜんぶ、とろける。
「んぁ、せっ、誓……いくっ、あっ、いっ……く!」
ビクビク腰をふるわせて、抱きついて……泣きながら。焦らされつづけたものすべてを吐き出した。
なかに出される感覚は、声にならないほど――くるしくて、あまい。
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