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 もう、あと一回でも扱かれたらイキそうではあるけど。与えられる刺激と熱を帯びるやさしさは、俺の口を割らせるには十分すぎる。 「い、イカせて……誓っ」 「……存分にどうぞ」  満足げに微笑んだと思ったつぎには、守屋にくちびるをふさがれていた。継ぐ息の合間さえ、ゆるしてもらえないほど深く。いままでの軽いキスがウソみたいに、強引な舌にむさぼられる。 「ん、ふ……っ――んっ! んっ! ひ、あ!」  からめとられるだけで、意識は精一杯なのに。『存分に』という言葉をそのまま実行する守屋は、なぞるだけだった両手の動きもはやめてくる。 「んっ……や、ぁっ……いっしょ、に……した、らっ」  触れられるだけでも痺れる胸をはじかれて、指の腹でも擦って潰されて。刺激がイキたい衝動に直結する。  その下でトロトロ先走りをこぼしつづけて、痛いくらい勃ちあがってるところも容赦なく扱かれる。  守屋はキスをやめてくれないから、抗議も喘ぎもぜんぶとけて、気持ちよさだけが身体をめぐる。 「んっ、ぁンっ……ダメっ……ひっ! だ、め……っ」 「……本当にダメ? 泣くほど気持ちイイのに? もうイキそうなのに?」  見透かされている拒絶をあやされて、あげく図星までさされて……やさしく誘導されている恥ずかしさが涙と快感を煽る。その囁きに身体は正直にとろけていく。 「だめじゃ、ないっ……ン、気持ちぃ……イク、もぉっ」 「見せて、真尋さん……可愛くイクところ」  擦り寄るように、くちびるが頬に落ちてくる。やさしい声とは裏腹に胸も下もいじられて。『可愛く』なんて言葉に、じわっと熱と涙を誘発されながら、 「ふ、あっ……イクッ、いっ……く、ぅン!――んっ!」  ビクビク腰を震わせて、後ろに伸ばした手で守屋に抱きついて。促すように搾り出す守屋の手に、吐き出した。  まだ腰が震えるのを我慢しながら、乱れた息を落ち着かせる。  ふいに守屋はおかしそうに笑い声を漏らした。

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