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ぴくぴく跳ねながら小さくあえいでいる姿は、マジでエロい。これで支配欲をそそられないなら、男じゃない。
「でもたまんないでしょ?……ずっとイキそうな感じで」
男のカラダの構造は単純なもので――要は、裏側の通り道さえ遮ってしまえば、案外、簡単にイキ止めさせられる。
この状態だとイクのは難しい、というか無理。出そうなのに出ない感じに、ぞわぞわ悶えることになる。
「あぁっ、や、だめっ……ン、ぇ……いじんな……っ」
塞き止められてもトロトロあふれてくる液は、俺の指どころかスウェットもシーツも濡らしている。
こんなにイキたがってるのに、と思いながらも「ダメ」と言われると、つい可愛がりたくなってしまうから。
その、あふれ出ててくる小さな穴をひろげるように舌を入れてくすぐって、包んだくちびるで強めに吸いあげてやる。
「はっ――あぁッ……ン、っでな、ぃから! やだっ……吸っ、ちゃ……あっ」
何度か大きくビクついてはいたからイッているんだろうが。やっぱり出てはいないから、本人にイケた感覚はないらしい。
まとわりついて離れないその射精感と俺の粘着質な指と舌に振り回されて、
「あ、ぅくっ……イケない、ほうって……い、ってないのに……っ」
かれこれ1時間弱――真尋さんは身悶えている。
とても殊勝、そして優秀。さすが俺を惚れさせた人。
「ん、ぇ……あ、頭っ……おかし、くなる……っ、こんなのぉっ」
良い子へのお仕置きは“過剰なご褒美”であるべきだ――と。自由を奪って散々快楽攻めをしてみたが、どうやらそれは正しかったようで。
ろれつも思考も飛ばしかけ、それでも耐えようとする姿に俺の支配欲は満たされている。
このグズグズな顔を見て興奮しているだけじゃなく、安心している自分もいたりする。
この人は、本当に――意地悪な俺でもすき、なんだなと。
だからってワケでもないが、どうにも“オワリ”にしてあげられそうになくて、困る。
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