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「す、拗ねてねぇよ!」  ニヤニヤしていた顔が一気に意地悪そうな笑みに変わっていくのを、逸らした瞳の端で捉えてしまって悔しくなる。  俺が気にするの……わかっていて言うとか、ほんとズルい。  こんな簡単に誘導されてしまうのは、自分のほうが想っているからだと重々承知だし。実は意地が悪い、というのもわかっているんだけど。  毎回、あまりに守屋の思い通りに事が運ぶから腹が立つ。 「ちがいますよ、俺がいっしょにいたいからです」 「え、あっ……そう、なの?」  ――はず……なんだけど、な。  さらっと素直な言葉でささやかれるから、この“飴とムチ”仕様に俺はいまだ流されない方法がわからない。  いやちょっとうれしくなっちゃってるから問題。おかしいおかしい、なんでムチ打たれなきゃ飴もらえないの。 「つか、余裕ですね真尋さん」 「え、なに……えっ、えっ!?」  仰向けだったはずなのに、あっというまにうつぶせに潰される。軽く腰をあげられて、下着ごとスウェットもずらされた。  ……嫌な予感しかしない。 「あっ、あっ、ちょっ……待っ、て」 「考えごとできるなんて、ずいぶん慣れたじゃないですか」  耳朶を食まれて、くすぐるように吹き込まれる。胸をいじっていた指が離れて太腿をなであげてくるから、ゾクゾクするし腰も揺れる。 「ふぁっ、あっ……な、慣れてないっ、慣れてないから……っ」 「そうですか? 一気に入りましたよ、2本」 「う、あっ……く、そっ……ゆっくりしろ、よっ」  やっぱり守屋の機嫌を損ねたらしく、いつもより強引に粘膜をほぐされる。

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