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してる最中に余計なことなんて考えるもんじゃない。考えていなくても意地悪されるのは変わらないけど……
「あっ……んぁ……や、ゆっくり、ン……や、だっ」
「ゆっくりやれって言ったの真尋さんですよ?」
あいかわらず耳許で笑いながら、いちばんイイところをわざと外して、守屋はやんわりぬちぬち擦ってくる。
もどかしくて、もっといつもみたいにしてほしくて。
その手をつかんで催促してみても、守屋は背骨をたどるように舐めあげたり肩にキスしてきたりと……たのしげに俺を翻弄してくれる。
「ん、ンっ……やだ、もうっ、や……ちゃんと……っ」
「……降参する?」
「す、る……からっ……こす、って……そこっ」
「……指でいいんですか?」
「ン、ぅ……い、いれて……な、か……突いてっ」
こういう時の守屋には“ちゃんと”言わないとダメなことを、俺はだいぶはやい段階で知っている。
そうしないとムダに焦らされて泣かされて、もっとキワドいことを要求される。
本当にコイツ、見た目を裏切る意地の悪さ――他の何をするよりたのしそうだから、真性なんだなきっと……
「じゃあ、こっち向いてください」
「あっ、なんで……?」
「だって、うしろからするの……好きじゃないでしょ?」
また仰向けにされて見上げると、伏せた目でやわらかく微笑まれた。
さっきまでのズルそうな笑みはどこにもなくて、俺を想う熱だけが、そこにある。
強引なくせに、しっかりやさしいとか……
そのやさしさが間違っていたことがないのが悔しい。理不尽の裏にはいつもそれがあるから、結局丸め込まれるんだよな……俺ってダメな子だ。
「ンあっ、やっあっ!……ゆ、っくり……ンッ、ゆっくりし、てっ」
「……ダメです、我儘は1回しか聞きません」
「ひっ、ちが、わがままじゃな……あっ、んッ!」
「ゆっくりヤダって言ったの、真尋さんでしょ?」
腕にすがりついても守屋は頑として聞いてくれない。
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