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「ん、あ……は、はず、かしい……」  だってこんな、息ができないくらいぴったりくちびるを塞がれて。焦らすようにやさしく胸をいじられて。その合間に腰も尻もなで回されたらたまらない。 「さ、わってほし……っけど、ずっとさわって、ほしかったけど……っ」  こんな、だって、甘やかすみたいに触られたら、いまの感度暴走気味な俺は間違いなく――恥ずかしくて死ぬ。 「じゃあ……自分でここ持っててください」  ふきだすのをこらえるように笑われたから軽くにらんだのに、守屋は気にした素振りもなく、俺のシャツを一気にまくりあげた。胸も腹も、完全に露出した状態までまくったそれを両手で持つように握らされる。部室の空気は日陰のせいかちょっと冷たいから、身震いする。 「えっ、な……なんで?」 「声も聞きたいって……この前、言いましたよ?」  腰のくびれをなぞっていたてのひらが、うしろに回って尾てい骨をくだる。 「うっ……やだ! こんな、ン……――ふぁあっ」 指が下着をくぐる感覚に背を反らせたら、ぱくっと乳首をくわえられた。 「あっ、ん……す、吸わないで……っ」  硬くぷっくり立ち上がっている突起を口の中でひたすら遊ばれて。 「ひっ……ン……か、噛む、のもだめ……っ」  やっと離れてくれたと思ったら、 「右の方が感じるでしょ、真尋さん」  もう片方にも、唾液の糸を繋げながら吸いつかれる。 「し、らな……あっ、んッ、ン……んっ」 さっきとおなじ力加減なのに、受ける甘さは全然ちがう。 「んっあ、いい……こっち、ン……すき……っ」  感度がいつもよりいいからなのか、その差がはっきりわかる。そんなことまで知られている恥ずかしさが思考を埋めて、襲ってくる快感をこらえたくても腰から力が抜けていく。

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