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うしろからされるのが好きじゃないのは、顔が見えないから不安なのもあるけど。つきあいはじめた頃の慣れない体でもわかるくらいに、奥まで深く入っちゃう体勢だっていうのが……本当の理由。
感じすぎて、ワケわからなくなるから自分でちょっとこわい。
「ンっ、あっ……ふか、すぎっ――んぁ……っ」
「……真尋さんの好きなとこ、届いてるでしょ?」
「すきじゃ……あ、ンっ――お、く……ひ、ダメ、んっン……っ……ッ」
「悦すぎて声出ない?」
「――っあ、ん……で、なっ……きもちっ、くて……でな、ン、あっ」
それ以上いけない奥の奥、行き止まりのところをずっとゴリゴリされて。息もできないくらい突き上げられて。押しあてられるその場所から、じわじわとろとろ、体のなかからとかされる。
いつもより低くかすれた声の守屋は、余裕そうなのは言葉だけで。なんだか、いまにも噛みつかれそうな――食べられちゃいそうな――気がして。腰からなで上がってきた手がすこし乱暴にシャツのボタンを外すのにも、ぞくぞくする。
感度が振り切れている自覚はあるけど、すごい……煽られる。
「真尋さんは好きじゃないかもしれないですけど……」
「あ、あっ……やっ、だぁ……んッ」
「俺はこの体位……好きなんです」
浅いところで回すように擦られて、いつもは当たらない角度から弱いところを抉られて。
「こうすると……なかに入ってくの、よく見えるし」
「んぁ……ひ、ゃあぁっ、なんでっ広げっ、やだっ」
尻の肉をつかんだてのひらが、ぐいぐい左右にひらいていく。つながっているところがひきつる違和感に、戻ろうとして余計に締まる。
さっき口でされたときにつたった唾液と守屋の先走りで濡れているそこに、ゆっくりねちっこい出し入れをされて、ぐちゅぐちゅ粘着質な音がする。
エロいことしか想像できない音は耳を塞ぎたいくらいなのに。耳朶を甘噛む守屋は、
「真尋さんのこの……腰のラインとか、すっげぇエロい」
わざとらしいくらい低めた声と吐息でささやいてくる。
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