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「ここ、舐めて……いい?」  悪くない優越感と意外な感動に調子づいて、口でもしようかなとそこへ顔を伏せようとしたら、肩をつかんできた手に断固とした力で止められた。 「それはこの前してもらったんでいいです。それより……」 「あ、やっ……揉む、なよそんなとこ……っ」  のびてきたてのひらが尻を強めに揉む。形が変わるほど、ぐにぐに潰されていじられる。  されたことないさわられ方が恥ずかしい……やだこれ変な感じする。 「……俺はこっちがいいんですけど」 「ひっ……ちょ、だから広げっ、んな」  粘膜を露出させるように尻を割られて。触れる空気に縮まるそこに指が潜り込む。入り口で浅く出入りする。 「真尋さんは違うの?」 「んぁ、あっ……ちが、くない……こっちが、いい……っ」 「……なら、俺の上乗って、自分で挿れて」  言いながら、太股を持たれて上に乗せられるから不安定な姿勢になる。落ちないように腰を抱かれて、しがみついた手を誘導された先に、 「え……あ、なんで……っ」  ――こんな、さっきより……おっき、いんですけどっ!  言えない言葉を目に浮かべて訴える。言わんとしていることは十分に伝わっているようで、守屋は片眉をあげた。 「焦らすから悪いんですよ、責任ちゃんと取ってください」 「う、ぁ……はい」  脅すような言い方にじゃなくて、こらえ過ぎて苦しそうな瞳と、その噛みつかれそうなくちびるからの吐息に、涙が出るほど体の奥から痺れてくるから。甘い欲求に侵される思考は、恥ずかしさなんて軽々超えさせる。

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