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ギブソン ⑫
「……ぃ」
「はい?」
「ベッドの横……引き出しの中……」
「ベッドの横の引き出し……ですか?」
瀬名が確認するように尋ねると、理人は羞恥に耐えられず顔を背けた。
「なるほどねぇ……それはまぁ、今度のお楽しみにしましょうか」
瀬名の声色が変わった。まずいと思った時には既に遅く、次の瞬間、瀬名の指が中に埋め込まれた。一気に根元まで突き立てられ、ローターの振動ごとそのままぐりっと回される。
「ひぁっ!? あぁっ!!」
「此処ですかね?」
「あぁっ! だめっ……そこぉっ……!」
ぐちゅっ、ぐぽっ、ぬちっ。敏感なしこりを何度も押し潰されて、視界にチカチカと火花が散った。同時に前も扱かれて、腰が抜けそうになる。
「やぁっ……あっ……んんっ……」
「あぁ、見つけた。この辺りですか?」
「あぁっ! あっ……あんっ……」
しこりを振動と共にぐりぐりと押される度に、口から甘えたような声が漏れる。身体は正直で、理人は無意識のうちに腰を揺らしていた。
「やらしいなぁ……腰振っちゃって……気持ちいい?」
「ふっ、あぁっ……んんっ……」
瀬名の問い掛けに答える余裕などなく、理人はこくこくと首を縦に振る。すると、瀬名はくすっ、と笑うと更に責め立ててきた。
「ほら、どうして欲しいか言ってごらん?」
「あぁっ! あぁんっ……! んっ……! ぁんっ……!」
理人はただひたすら与えられる刺激に酔い痴れる。理性が飛びかけていたその時、瀬名はローターのスイッチを切り、ピタリと手を止めてしまった。
「んっ……はぁっ……なんで……」
急に止められた愛撫に思わず振り返ると、瀬名が妖しく微笑む。
「言ってくれないと続きしてあげません」
「っ……、お前……っ」
「なんですか?」
「……っ、も、イカせて……くれっ」
理人は悔しげに声を絞り出した。だが、瀬名はにっこりと笑うと、さらに言葉を重ねてくる。
「ローターで?」
「……ち、ちがっ」
「ちゃんと言ってくださいよ」
「くそっ……!」
「ほら、イきたいんでしょう?」
瀬名の指が再び動き出す。同時にスイッチを入れられ体内で振動を開始したローターに前立腺を押し上げられ、陰茎も激しく上下に擦られて先走りの液がとろとろと溢れ出してきた。
「あぁっ……!! はっ……も、あ、イクッ……イッちゃ……あぁっ……! んんぅッ」
あと少し……。その瞬間、瀬名の指と、中に入れられたローターの振動がまたもや止まってしまった。絶頂寸前まで高められた身体を突然放り出され、もどかしさで気が狂いそうだ。
「あぁっ……なん、で……」
「ん? どうしました?」
「っ……、んぁっ……」
瀬名は白々しく言って、ぬぽっ、とローターは体内に残したまま指を引き抜いた。理人は焦らされている事に酷く興奮を覚え、強請るように腰を揺らして瀬名を振り返った。
「はぁっ……ん……お願い……、頼むから……」
「仕方ないな……ちゃんとおねだり出来たら、ね? ナニでイきたい?」
瀬名はそう言うと、指先で乳首を弾いてきた。それだけで、身体がぴくりと跳ねる。
「ローターじゃ、嫌だ……っ、んっ……お、お前ので……奥まで激しく突いて、滅茶苦茶にして、くれ……っ」
こんな恥ずかしい事、口にする日が来るなんて。けど、背に腹は代えられないし、さっきから何度も寸止めを喰らって我慢なんて出来るはずもない。 生理的に潤んだ瞳で見つめながら懇願すると、瀬名がごくりと息を呑むのがわかった。
「……ッ、もう少し焦らしても良かったんだけど……望みを叶えてあげますよ」
瀬名は満足気に口角を上げると、ローターを引き抜き、腰を持ち上げて先端を後孔に押し付けてくる。そして、ゆっくりと挿入してくると、理人の腰を掴み直し、いきなり激しく奥を突き上げ始めた。
「あぁぁッ! んっ!……ぁんッ! やぁっ……! ぁあッ!」
待ち望んでいた激しいピストン運動に、全身を快楽の波が駆け巡る。限界まで張り詰めていた理人のモノは、数度抽挿されただけで呆気無く精を放った。瀬名はそれを見逃さず、後ろからの体勢のまま、腰を掴んで激しく打ち付ける。
「ハハッ、後ろだけでイっちゃったんですか? ほんと淫乱っ」
「 あぁっ! あっ……! い、言うな……馬鹿っ、ぅ、ぁっあっ!!」
「はっ……僕まだなんですけど……、もうちょっと頑張って下さいよっ」
「ああぁっ! あっ……無理ぃっ……! あっ……あっ……んぅッ」
ガクガクと揺さぶられながら、理人は必死で枕にしがみつく。すると、瀬名はさらにスピードを上げて律動を早めた。
「あっ……気持ちいい、……っや、ぁあ、もっと……っ」
「っ……!」
理人は自ら腰を動かし、さらに快感を得ようとする。その行動に煽られたのか、瀬名はさらに腰の動きを速め、最奥を穿つように激しく突き上げた。
「ひぅっ……!? あっ……激しっ……あぁっ凄……っ、ああぁッ……!!」
「くっ……はっ……出しますよっ」
「んっ、ぁあっ! いい、出して……ッ腹ん中……お前のでいっぱいにシて……っ」
「く、アンタ……ほんと……っ」
ドクンッと脈打つ感覚がしたと同時に、瀬名の熱が胎内に広がった。その熱さに、理人もビクビクと痙攣しながら再び達する。
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