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デニッシュメアリー ⑧
「は、んん――は、ぁ……。っとに……あまり煽ったら駄目ですってば」
「……ハハ、キスだけでガチガチじゃねぇか。やっぱ若いな」
後ろから手を伸ばし瀬名の股間に触れると、既にそこはズボン越しでも分かる程に硬く張り詰めていた。
理人は楽しげに喉で笑いながら、瀬名のベルトを外してスラックスの前を寛げ下着の中へと手を滑り込ませる。
「わ、ちょ……何処触ってるんですかっ」
「いいじゃねぇか、触るくらい。もう何度も見てるだろうが」
掌に感じた熱く脈打つ陰茎の硬さに、思わずゴクリと喉が鳴る。そのまま緩々と手を動かし扱いてやると、瀬名は焦ったような声で理人の腕を掴んだ。
「だ、だから、そう言う問題じゃないですってば!」
「なんだ、見られたくない理由でもあるのか?」
構わず指を動かして鈴口を撫でてやると、瀬名は小さく喘いで身体を捩った。
カリの部分を引っ掻くようにして刺激してやれば、先端からはじわじわと先走りが溢れ出し竿を伝っていく。
瀬名の口からは熱い吐息が洩れ、耳元で響く甘い声に、自分の下腹部が疼くのを感じる。
「はぁ……理人さん……、だめ……です」
「何がダメなんだ?」
「だって、一週間ぶりだし……煽られたら我慢できなくなる」
「我慢なんてする必要ねぇだろ」
情欲に濡れた瞳で見つめられ、ごくりと喉が鳴った。理人は瀬名の前に回りこむと、瀬名の上に跨って膝立ちになり、自らシャツのボタンを一つ一つ外していく。
露わになっていく肌に瀬名の視線が注がれているのがわかり、理人の体温が上がった。
瀬名を挑発するように、理人はわざとらしく見せつけるように瀬名の手を自分の胸へと導くと、胸の突起を摘まませる。
「ん……っ、ここ、好きだろ? ほら……触ってみろよ」
ごくりと喉を鳴らす音が聞こえ、親指と人差し指できゅっと摘まんでは引っ張り、押し潰すように捏ね回されて甘い疼きが全身を駆け巡る。
「理人さんのばか……エロ親父」
瀬名は誘われるがまま理人を押し倒し、両手を押さえつけて噛みつくように乳首にしゃぶりついた。
「あっ、ん……っまぁ、否定はしねぇ……っ」
ちゅうっと強く吸い付かれ、理人がびくりと身体を跳ねさせる。瀬名は空いている方の手でもう片方の胸を揉みしだき、時折、ピンと勃ち上がった胸の突起を爪で弾いた。
「は、あ……あ、ン……ふ、ぁ……」
両方の胸を同時に責められ、ゾクゾクとした快感が背中を駆け抜けていく。瀬名は片方の手を解放すると、するすると脇腹を辿り臍の周りをくるりと円を描くように弄り、徐々に下半身の方へ下ろしていった。
そして、太腿の付け根辺りまで来ると内腿の柔らかい部分を何度も往復し、肝心な部分には触れずに際どいところを何度も掠める。
「ハハッ、やっぱ淫乱。触って欲しくて指に腰押し付けて来て、全然触ってないのにパンツの中グッチョグチョじゃないですか……もしかして、乳首舐められただけで軽くイっちゃった?」
「うるせ……っ、言うな馬鹿っ」
瀬名は意地の悪い笑みを浮かべて理人を見上げると、理人は羞恥に顔を赤く染めて手の甲で顔を隠した。
「あれ? 図星だったんですか? 可愛いですね理人さん」
瀬名はクスリと笑って理人の下着に手をかけると、そのまま一気に引き摺り下ろす。
「うあ……っ」
「もうこんなにして……本当にいやらしい身体」
瀬名はそう言ってニヤッと口角を上げると、理人の先端から零れる先走りを掬い取りそのまま後孔に塗り付けた。
「ん……っ」
「久々なのに随分と柔らかそうだけど……もしかして自分でシました? それとも、僕意外と寝たりしたの?」
二本の指で入り口を広げるように動かされ、理人はビクビクと身体を震わせる。
「あ、あ……っんなわけ、ねぇだろうが……ッ」
「じゃぁ、どうしてココ、もうトロトロになってるの?」
「知らねぇ……ッ」
わかっているくせに敢えて言わせようとする。こういう時の瀬名は非常に性格が悪い。
「ね、教えて下さいよ」
ただ、いつも翻弄されてばかりなのは何となく悔しくて、理人ははぁ、と息を吐くと髪を掻き上げほんの少し体を起こして瀬名の手を取り自分の指を絡めた。
「チッ、性格悪い……おい、瀬名」
「……なんですか?」
「このまま何も聞かずに俺と朝まで熱い夜を過ごすか、教えてやる代わりに今夜は何もしないか……好きな方を選べ」
選ばせてやるよと、言いながら繋いだ指先を口元に持っていき口に咥えた。
「……ッ」
舌を指に絡ませながら見つめると瀬名が息を飲む気配を感じて満足気に笑う。
「ぐ……そ、そんな事言って……理人さんだってこのままじゃ辛いでしょ?」
「俺か? あぁ、それなら心配はいらん。お前の手を想像しながらイけるからな……」
「~~ッぼ、僕の手……」
理人はそう言うと絡めた瀬名の手にちゅっと音を立ててキスをした。
「あーも~、ズルい……そんな事言われて我慢できるわけないでしょ」
ガバッと覆いかぶさって来る瀬名に理人は勝ち誇ったような表情を見せた。
「ほんっと性格悪いですよっ!」
「それはお互い様だ馬鹿……」
クスっと笑って瀬名の背中に腕を回す。
「早く……お前と一つになりたい……」
「明日、動けなくなっても知りませんからね」
「望むところだ」
挑発的な笑みを見せると、瀬名の喉がごくりと鳴った。
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