「ぅ、あ……なん、で……」 　絶頂寸前で止められてしまい呆然としていると瀬名はにやりと口角を上げて言った。 「だって、理人さん嫌なんでしょう？　僕、理人さんが嫌がることはしたく無いんです」 　瀬名はわざとらしく眉尻を下げ悲しそうな表情を浮かべると理人の目を見つめてくる。その瞳はどこか嗜虐的な色を孕んでいてゾクゾクと背中を何かが駆け抜けていった。 　その視線に射抜かれて犯されたい願望が一気に膨らんでいく。 「……意地悪、すんなよ……馬鹿」 「え？ なんて言いました？」 「っ、だから……ちゃんと、しろって……」 「えぇ？ よく聞こえないなぁ。何してほしいんですか？　というか、僕の手を想像しながらイケるんでしたよね？　見てみたいなぁ理人さんのイくとこ」 　瀬名はニヤニヤと笑みを浮かべながらそう告げると理人から距離を取って、真正面に座りなおした。　視界にギンギンにいきり勃った瀬名のモノが映って思わずごくりと唾を飲み込んだ。 　アレで貫かれたらどれだけ気持ちがいいだろう？　 　あの太くて固い肉棒で奥深くまで突かれて、掻き回されて、何も考えられなくなるくらいめちゃくちゃにされたい――。 　瀬名のソレを目にすると頭の中で妄想が膨らんできて堪らない気分になってくる。 「チッ……クソッ」 　羞恥心を押し殺し、膝立ちになると瀬名肩に手を掛け、片方の手で自分の後孔を拡げた。そして腰の位置を合わせるとゆっくりと自ら腰を落としていく。 「っ、ん……ぁ……っ」 「うわ、理人さん……エロ……」 「……口、開けすぎ……」 　ゆっくりと腰を沈めながら、理人の行為が予想外だったのか驚いている瀬名の顎を掴んで貪るように口付けた。瀬名は一瞬驚いたように目を丸くしたが、すぐに口づけに応えてくる。 「んっ……んん……っ」 キスをしながら、少しずつ瀬名熱い楔がズブズブと呑み込まれて行く。指とは比べ物にならない質量に圧迫感を覚えながらも一番太いカリ首の部分さえ入ってしまえば後は楽だった。 　自重に任せるまま根元まで飲み込むと、そのまま瀬名に抱きついて腰をくねらせて快感を煽る。 「んっ、ぁ……んんっ」 　内壁が擦れる度に身体中に甘い痺れが走る。 　この体勢だといつもよりも深い所に当たって凄く気持ちが良い。 「はぁ、たく、もう少し焦らしてやろうと思ってたのに……なにその腰遣い、エロ過ぎでしょ……っ全部持ってかれそう」 　瀬名の切羽詰まったような声が余計に興奮を煽り、淫らに腰が動いてしまう。 「んっ、ぁ……んんっ……ぁあっやべ、気持ちいい、……ぁっ、は、ぁあっ腰、止まんね……ぁっぁあ！」 「っ、理人さ、ん……っ」 　気が付くと夢中で腰を動かしていた。瀬名も下から突き上げてきて、二人の間で互いの性器がぶつかり合う。 「あっ、ぁんっ……ぁあッ！」 「理人さん、ちょっと抑えて、このままじゃ……」 　理人の痴態に煽られたのか瀬名が珍しく切羽詰まった声を上げる。 「んんっ、ぁ……っんぁあッ！　いい、このままイけよ……っ」 「っ、理人さん……っ」 　瀬名の声には余裕がなくなってきている。それがまた一層理人を昂ぶらせてきゅうきゅうと締め付けながら激しく腰を打ち付ける。 　身体の奥からどんどん熱が込み上げて来るのを感じて、理人は一際強く腰を落とした。 「理人さん、凄い……っこんなの僕、持たない……っ」 「んっ、ぁ……ぁあ！ 俺も、もう……っ」 　瀬名の手がぎゅっと理人を抱き寄せる。それに答えるように瀬名の首に腕を回すと理人も瀬名の背に爪を立てて快楽を貪る。 　熱くて、もうどっちの熱だかわからない。繋がった箇所も、触れ合った箇所も全てが熱くて溶けてしまいそうだ。 「っく……ぅ……」 「ふぅ、は……ぁああ―――っ！」 　ドクンドクンと脈打ちながら熱い飛沫を最奥に注ぎ込まれると同時に理人自身も瀬名の腹筋に向かって勢い良く精液を放った。 「はぁ……っはぁ……」 「――ッ、理人さんごめんなさいっ」 　瀬名はそう言うと理人の両脚を掴んで左右に割り開いた。 「っ、おい……ちょっ」 「理人さんが悪いんですよ……あんなに可愛くてやらしい姿見せられて我慢できる男なんかいないですって」 「はぁ！？ お前何言って……っ」 　瀬名は理人の言葉を遮るように理人の足を肩に掛け、押し倒して腰を掴むと再び抽挿を開始した。 「っ、ぁあ……っ」 　一度射精したにも関わらず瀬名のそれは萎えるどころか先程より大きくなっている気がする。しかもまだ一度も抜かずに挿入され続けているせいか、瀬名の放ったものが溢れてぐちゅぐちゅと結合部から凄い音がする。 　その卑猥な音すら今の理人にとっては更なる興奮材料になっていた。 「はぁ、理人さん可愛い……」 「あぁっ……んっ、あ……」 　耳元で囁かれる言葉にもゾクゾクと肌が粟立つ。全身が敏感になっていて些細な刺激でも感じてしまう。