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第20話

互いに集中し、頬を窄め、舌を使いながらフェラを再開。 先にイったのは俺で、しばらくして、隼一がイった。 「隼一、吐き出していいよ」 「ん?もう飲んだ」 隼一が手の甲で口元を拭う。 「え、ホントに...?俺も飲んじゃった。てか、初めて飲んだけど、喉がイガイガするね」 隣の隼一に笑った。 「だな」 俺と向き合って横になり、優しい笑みで見つめてくる隼一。 「....隼一は初めてじゃないの?」 「なにが?」 「や、だから...精子、飲むの」 「...初めてだよ?」 「嘘だ。俺、本当に初めてだよ、隼一が」 「...初めて、て、ていで、て話したじゃん...過去の事はどうだっていい。今とこれからが大事だから」 「過去の隼一のお陰で、俺、隼一を好きになったし、感謝もしてる。けど...隼一が大人な感じがして嫌だ」 胡座をかいた足首を両手で持ち、最後はそっぽを向いた。 「...俺が、大人?」 「だって...平気で飲んじゃうし、精子。フェラだって俺より上手い気するし」 はあ、と隼一の溜息が聞こえた。 「経験の差はあるのかもだけど、だからなに?俺は今、灯真しか見てないし。それに、ずっと言ってるよな?俺は男と出来るか確かめられるか、てだけで、他の男と関係を持って来ただけ。恋愛感情なんか、俺には無かったよ」 「....何人」 「は?」 「何人と寝たの?隼一」 隼一を見ないまま、口を尖らせる。 なんか訳わかんないけど、...嫉妬してしまう。 「...聞いてどうすんの?」 「話したくないから、話し逸らすの?」 「....四人だよ」 思わず、隼一を見た。 「...俺、明文、一人だけ...」 「や、競うもんじゃないだろ?恋愛感情、持たれたら、別れて、だから、人数が灯真より多いだけ」 「....それなのに、飲んじゃうんだ、精子」 はあ、と隼一が重い溜息をつき、額を抑えた。 「そんな四六時中とかじゃなくって、仕方ない時だってあるだろ。...て、過去の話し、したくないんだけど、俺。吐き気する」 ...確かにベッドの下を見つめる、隼一の顔色は悪い。 「....ごめん」 「もう思い出させないでくれたら平気。...いい思いしてた、て訳じゃないから、言っとくけど」 「うん....」 つい、嫉妬し、八つ当たりしてしまった自分を恥じた。 隼一は好きで他の男に抱かれていた訳じゃないのはわかってた筈なのに...。 その晩、俺は布団の中で隼一に再度、謝った。 「いいよ、もう...。それより、朝ごはんはどっちが作る?」 「和食と洋食、どっちがいい?隼一」 互いに笑顔に変わる。 「んー...お任せもあり?」 「うん。好き嫌いは?」 「無いよ」 隼一からキスをしてくれ、おやすみ、と瞼を閉じた。

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