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掃除をしましょう 24

「離せ……っ!」 「まだ話は終わってないよ。それに、聞き捨てならないことを聞いたからね。なんなら、歩きがてら話でもしようか。そろそろ、教室に行かないとだしね」 「僕はもう話すことはないのだが」 「僕にはあるから」 「……あいさつ程度の関係ではなかったのか」 「それはそれ、これはこれ。今の状況だとそれを言っている場合じゃないんだ」 さ、行こうかと勝手に歩くことを促されたことに苛立ち、さっき特待生が言っていたように、「サンドバッグ」にしてやろうかと握り拳を作っていた。 「特待生の話だけど……このような、いわゆるお坊ちゃまが通うような学校に、庶民に等しいこの僕がいるだなんて異質だと思う。どこで噂を聞きつけたのか、入学してからずっと好奇の目を晒されて、名前じゃなくてそう呼ばれてきたよ」 辟易するよ、と苦笑を漏らす。 「真面目っていう言葉もふさげて言ったけど、本当は結構癪に障っているんだよ? ま、ここに入るまで相当努力したから、真面目って言ったらそうなんだけど」 ははっ、と人懐っこい笑い方をしていた。 「お前はどうして、こんな学校に入ったんだ?」 「ん? んー……今の佐ノ内君との関係的には、まだまだ言えないかなー」 「なんで! ──っ!」 語気を荒らげた。が、眼前に突きつけてきた指で押し黙った。 「まずは、特待生じゃなくて、僕の名前をきちんと呼んでよ。伊東拓也(いとうたくや)って」 ほらほら! と目潰しをされるのではないかと思う勢いで突きつけたり、離したりを繰り返す特待生──伊東に我慢しきれず、その指を掴んだ。 「ちょ、痛いって!」 「なら、そんなことをするなよな。僕と仲良くしたい気でいるのなら、僕が何で苛立つのか、きちんと把握しておけ」

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