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『金平糖の君へ』11 ※寂柳×眞ノ助

片手で脱ぎつつ、さっきまで執拗に指を挿入()れていた箇所を、今度は指で出し入れする。 それに反応するかのように、我慢汁が先走っていた。 「触るな、ばかぁ!」 「ふふ。ですが、坊っちゃま。少しでも解しておきませんと、痛い思いをしますよ」 そうか、あの時の『柘榴』が積極的に眞ノ助のを挿入()れていたのを、今度は眞ノ助の菊に寂柳の昂りを挿入()れるのか。 今さらながらに半ば理解しつつも、初めて挿入()れられることに、期待よりも少々怖さを覚えた。 しかし、ここで拒んでしまったら、寂柳のことを返事代わりの受け入れをしなかった意味にも繋がる。 だから、やや控えめに興奮してる寂柳の昂りを、受け入れなくては。 「坊っちゃま、怖がらないでください。ゆっくりと挿入()れますから、私に身を委ねてください」 頭を撫でながら、もう片手は自身のを添えて、眞ノ助の受け入れる箇所に宛てがう。 ピクっと小さく震わせる眞ノ助に、「私と一緒に深呼吸しましょう。吸って、吐いて」と言われるがままに深呼吸している合間に、寂柳が深呼吸に合わせて、沈めていく。 「あ……っ、い……つぅ……ふ!」 「坊っちゃま……、痛いですか……っ」 「いい……構わん、続けろ……っ」 「……はい」 眞ノ助の両膝を抱えた寂柳が、これでもかと気遣いながら、息が詰まりそうになってる眞ノ助の反応を窺いながらも、ゆっくりとゆっくりと侵入していく。 肉壁に寂柳のが絡みついてくる。寂柳が言っていたように、指二本以上に大きく、息をすることでさえ苦しく感じる。 けれども、うっすらと快感が芽生え始めているという、無理やり挿入された時とは違うものを感じる。 「はぁ、あ……っ、ふぅ、んあっ?!」 あと少しで寂柳のが眞ノ助のナカに全て挿入(はい)るという手前で、ゴリッと感覚がした瞬間、嬌声を上げてしまった。 「坊っちゃま……?」 「気にするな……っ」 「いえ、もしかしたら、一番気持ちよいところに当たったのですね」 「きもち、いい……?」 「はい。──ココ、ですよ」 「あぁっ!」 緩く寂柳が腰を振った。それなのに、無意識に腰が浮いてしまうぐらいに、自分の声ではない声が勝手に出てしまい、何が何だかわからなかった。 だが、これが寂柳が言う「気持ちいい」なのか。

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