4 / 5

第4話

翌日、裕一を廊下で引き留め、話したい、と切り出した。 「僕にはないよ」 腕をすり抜ける裕一の腕を掴んだ。 「...裏切った癖に」 涙目の裕一に、誤解だ、と言おうとして、その後、散々、唯人を抱いた現実を思い出す。 「もう話しかけないで」 振りほどかれた手。 追いかける術は無かった。 自宅に戻ると、自室に唯人が来た。 「昨日の今日でなんだよ」 テーブルの隣で唯人が顔を接近させた。 「あの彼氏...裕一くんとは仲直りできた?」 「出来るわけねーだろ!」 「そっか...ね、俺の身体でスッキリしたら?」 「は?」 「痛いのも大丈夫だよ。昨日みたく、小便かけても平気だから」 思わず笑った。 「どんだけビッチなの?お前」 そうして、言われるがまま、唯人を抱き、たまにケツを叩き、頸動脈も締めたり、痛め付けながら、セックスをした。 彼氏の裕一には思いつきもしなかった激しく濃い交尾。 変わらず、アフターピルをカリカリ音を立て噛みながら、腰を揺らしては喘ぐ淫乱。 「あっ...もっと、もっと....!」 四つん這いにし、たまにケツを叩きながら、夢中で腰を打ち付ける。 裕一より、緩い穴。 「もっと締めろ...!」 「あん....あっ、ごめんなさい....んぁ...っ」 肌を染めてよがりまくる、幼馴染にたっぷり種付けし、昨日と同様、顔にもたっぷりぶっかけた。 ....こいつのせいで。 裕一と別れた腹いせ。 そもそもの原因はこいつ、唯人だ。 もっともっと、痛め付けてやりたい、そう思っていた。 とある日のこと。 しばらく、唯人が部屋に来なかった。 特に気にしては無かったが、不意に教室に、唯人のクラスメイトが来た。 「柊木くんと家が近所、て、担任から聞いて。柊木くん、しばらく休んでてさ、届けてやってくれないか、て、担任から」 数枚のプリントを渡された。 ....唯人のセフレに頼めば良いだろうに、と思ったが、担任やこのクラスメイトは唯人を詳しく知らないんだろう。 「....わかったよ、仕方ない」 面倒だが引き受けることにした。 自宅から少し歩いた先。 古ぼけたアパートの一室が唯人の自宅だ。 錆び付いた階段を上がり、唯人の住む部屋をノックした。 が、出てこない。 数回ノックしてみた。 「....留守かな?」 そっと、俺はノブを回した。

ともだちにシェアしよう!