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ラブ・コール 18

「そ、想……それ……ヤバイ! 反則だ」 「え……ごめん……僕……余計なことを」 「いや、すごく嬉しい!」  駿は目をキラキラと輝かせていた。    サッカーの試合でチャンスを掴み、ゴールを目指して走っている時のような表情だった。そんな溌剌とした駿を、いつも僕は目で追っていた。  あれ? もしかして……今日は……僕が駿のゴールになれるのかな?  って、僕……何を考えて? 「想……こっち見て」 「ん……」  人懐っこい駿の笑顔を見上げて、僕もつられて微笑んだ。 「もう一度言って」  耳元で強請られ、腰をグイッと抱え直されると、結合部の密着度がはるかに深まってゾクゾクした。 「あ……あぁっ……」  僕の身体の中に留まる駿の屹立がドクドクと脈打っているのを意識してしまい、急に恥ずかしくなった。なんだか……更に大きくなったような。  もう駿で一杯だよ。 「やっ……もう大きくしないで」 「想~ ありがとう」 「も、もうっ」 「想も気持ち良くなってほしい」 「……揺らして……」 「えっ、いいのか」 「ん……このままだと……どこにも進めない」 「よしっ、しっかり掴まっていろ」  船を漕ぎ出すように、駿が腰をグイッと進めた。 「あっ! うっ……」  奥を突かれて、一瞬……ビリッとした痛みで目を見開いた。 「ご、ごめん! 痛かったか」 「大丈夫……駿、続けて……痛みより嬉しさ愛おしさが増すから」  心の中は、もう隠さない。  ちゃんと届ける。 「今日の想は、やっぱり淫らで可愛い」 「な、に……それ……あっ、あっ……」  駿が僕に覆い被さり僕の両足を抱え上げて、熱心に抽挿を繰り返す。 「あ……、あっ……」  どんどん身体が熱くなり、駿のものが僕の身体の一部になって蕩けていくような不思議な感覚に陥った。  もう痛みはないよ……ただ甘く疼くだけ。 「もう痛くない……あっ……しゅーん、しゅーん」  僕は喘ぐように駿を呼んで、腕を広げて広い背中に縋った。 「やばい……すごく締め付けてくる……想の中で……俺……もう持たない」 「だ……出していいよ」  駿の欲望は、僕の欲望だよ。  だから僕の中へ解き放って! 「想……うっ」  駿の切羽詰まった声。  こんな声を聞くのは初めてだ。 「くっ……」  じわっと奥に広がる熱を感じて、僕も安堵した。  ちゃんと走り抜けられた。  駿と一緒に、ゴール出来たんだ。 「はぁ……はぁ……駿……気持ち良かった?」 「想……想……想の中……滅茶苦茶良かった! 最高だった!」  そのまま狂ったように全身に口づけを受けて、腰をゆさゆさと揺すられた。  合わさった下腹部同士が擦れ、僕にも射精感がやってきた。 「えっ……ど、どうしよう……僕……」  腰がむずむずしてくる。  こんな短期間で続けて出すなんて……経験ないのに。   「想、今度は一緒にいこう」 「え? ……駿、もうっ?」     

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