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第54話

「お前ね……つうかお前ら?どうしてそんな斜め上な思考回路になっちゃうわけ?」 「俺と理音のことか?」 「他にいないだろ」 俺たちのどこが斜め上なんだ。ていうか、それで避けられてるならかなりのヤバい事態じゃないか? バレてるってことがもう既にヤバいし。このままじゃ理音は、俺から離れていく? いや、もう既に離れられてる?実際今がそんな状況だよな。 そんなの…………… どうすんだ!!俺!! 「おーい戻っておいで、わんこ」 「はっ!」 目の前でひらひらと手を振られていた。 「そもそもね、お前なんで理音くんが泣いたのかすらわかってないだろ」 「……わからない」 理音が泣いたのは、コイツが俺が理音を好きだってバラす前だったな。あれ?じゃあ何で泣いたんだ。 眠すぎて機嫌が悪かったんだろうと思ってた。こないだウチに泊った時もそうだけど、理音は昔から極度に眠いと幼児化する。(※昂平の前でのみ)あんなかわいい姿、俺以外には絶対見せられない! 「理音くんはね、わんこが自分より俺を優先したから泣いたんだと思うよ」 「は?俺がお前を優先した?」 そんな場面あったか? 俺はいつだって理音が一番だし、一番甘やかしてるつもりなんだ。 「んーと、椅子蹴っただろ。あれって俺とお前が話してるのを見て嫉妬したんじゃないかと思うんだよね」 「嫉妬?」 「そう、実に分かりやすいよね」 何で理音が嫉妬なんてするんだ?大体俺はこいつのことは、説明したはずだし……。 「まあ、虫の居所が悪かったのかもしれないけど。理音くんって前からモノに当たる子?」 「いや…特別そんな傾向はない」 「じゃあやっぱりよっぽどのことが原因だって普通は考えるだろ」 「………」 やっぱり、ウチに泊った夜のことが原因なんだろうか。抱きしめて、好きだって囁いた。 あのとき、もしかして起きていたのか?でも、あれから理音の態度はぎこちなかったけど、それでも俺と一緒に居てくれた。嫌なら今みたいに避けるよな? ああもう、全然わからん!

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