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第90話

パチパチパチパチ…… 「よかったねーっ猫田君!ずっと犬塚くんのことが好きだったもんねーっ」 ……ん? 「てか二人が最近まで付き合ってなかったのがびっくりなんだけど!お互い好き好きオーラ出しまくってるのにねー、ぶっちゃけ周りはじれったいと思って見てたよ~」 「うんうん!でもそこがたまらなく萌えるのよね!犬塚くんを好きすぎるRION、まじで可愛い!あ、私達のことは気にせずどうぞそのまま続けてください」 気持ちが高ぶりすぎて気にするのを忘れていたが、まだ教室には数人残っていたのだ。 そしてその数人とは、毎日俺と昂平のランチタイムをにやにやしながら見ている、女子三人組だった。 俺は驚きすぎて言葉が出ず、金魚のように口をパクパクさせた。昂平は平然としている。 つーかなんで今まで気配消してたの?なんで消せるの?? そんな微笑ましいって顔でじーっと見てないで、突っ込めよぉぉぉぉ!! 周りはどうとかってのは聞こえてない!俺は何も聞いてないからなっっ!!! 「カミングアウトの練習だと思え、理音」 「練習もクソもねぇだろぉ、バレバレだし。あ、やばいもう斎藤さん来てるかも」 「何っ。そこの理音のクラスメイトの君、バレー部員を見かけたら犬塚と猫田は今日は部活に行けませんって伝えてくれないか?誰でもいい!むしろ居なくても確実に伝えに行ってほしい!」 昂平が、ここぞとばかりに女子三人組に面倒なことを押し付けた。 「合点承知ー!休む理由はどうしやすか、旦那!?」 「そうだな……、恋人のピンチだから、とでも伝えてもらおうか。もしくは恋人を守るため……いや、ライバルを蹴散らすためか?」 「わかった!じゃあ似たようなことをまとめて伝えておくねーっ」 「よろしく頼んだ」 昂平ってこんなノリする奴だったっけ…!?つーかあの女子たちは何者なんだよ!!(※腐女子です)

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