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第111話
ようやく激しすぎるキスが収まり、昂平は俺を横抱きにして全身をまさぐっている。その手はいやらしいというよりも、まるで俺の存在を確かめるように、優しい。
だから俺も、昂平の背中や腰を同じように触る。こんな風に触れ合うのは、お互いに初めてで。
まだキスしかしてないのに、なんだか涙が出そうだ。昂平の一番近くに居れることが、嬉しくて。
「理音?どうした……恐いのか?」
「ン、ちげぇよ……感動してる」
「感動?」
「感動」
不安そうな顔で俺を見つめてきた昂平の手を取って、チュ、と口づけた。すると昂平は優しい顔で笑って言った。
「……俺もだ」
「ァッ……」
首筋に顔を埋められた。そのまま、つうっと舌先で舐められる。首、きもちいいな……。
舌は鎖骨に降りてきて、指でも鎖骨を確かめられたあと、昂平の頭は更に下へ。乳首にたどりつくと、コリッと甘噛みされて、身体がびくんと震えた。
「あ、昂平、ソコ、……」
「理音、乳首も感じるのか?ビクッてした」
「あ、あっ、きもち……い……こーへい、もっと…」
「ッ……煽るな」
昂平の髪を掴みながらねだると、いきなりチュウゥっときつく吸われた。
「ふあっ、あぁんっ!」
まるで自分の声じゃないみたいだ。かなり恥ずかしいはずなのに……それ以上に感動が上回ってて、あまり恥ずかしさを感じない。
昂平は、俺の反対の乳首も、指できつく摘まんでコリコリと愛撫してくれている。
きもちい、きもちい。
オナニーで触ったことはあるけど、その時は別に気持ちよくなかったのに。昂平の手で触られると、こんなにも気持ちいい。
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