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第117話
「ンッ……!!」
「う……っ、きっつ」
さすがに、指を入れるのとは全然違う。きつい。かなりきつい。理音も痛いのか、身体を強張らせている。
「理音、大丈夫か……っ?ゆっくり、深呼吸しろっ……」
「ン、大丈夫、だからっ…」
なんとかローションのおかげで、カリの部分は全部入った。
あとは、根元まで埋めていくだけ……
だが。
「ハァ、ハァ、ハァ……いったぃ……」
「い、痛いのか!?一旦抜くか」
理音は大丈夫だと言って少し笑って見せたが、涙も流しているから、相当痛いんだと思う。俺は興奮しているものの、理音の涙には弱い。だから、抜いてしまおうと少し腰を引いた。
そしたら、理音から制止の声がかかる。
「ばか、抜くなっ!痛いのなんて覚悟してたからダイジョーブだっつの……!!」
「でも理音……俺はお前にこれ以上無理はっ……」
無理はさせたくない。痛みだけを与えて、もう俺とはセックスしたくない、と思って欲しくない。理音が、理音さえ気持ちよくなってくれたら、俺なんてどうでもいいから。
「昂平、キスして……?そんで、俺のちんこ握ってて」
「ん……、チュッ……チュプ……」
前にも後ろにも動けなくなった俺に、理音がいきなりそう言ってきたから、俺はその通りにした。キスをするには距離が遠いから、先端を挿れたまま理音を横抱きにしたあと、ギュッと抱きしめて優しくキスをした。
そして、すっかり萎えてしまった性器も優しく握りこんだ。
「ふぁ……ンンッ」
すると、だんだん理音の身体の強張りもとけてきた。バックで挿入するのが一番痛くないと宇佐木は言っていたが、理音は違うのかもしれない。
俺は横抱きのまま理音の片足を持ち上げ、力の抜けた理音のソコに、ぐぐっと俺自身をゆっくりと埋め込んでいく。
「アッ……ンンッ、チュッ、昂平、昂平……っ」
「んっ……チュッ、理音……」
そしてやっと、根元まで埋まった。
やっと、理音とひとつになれた……。
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