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第127話

放課後。 理音はまだ本調子が出ないため(ケツが痛いため)部活は見学だけにしていた。 見てるだけなら先に帰ってろ、と言ったんだが、俺を待っていたいらしい。せっかく今日は仕事がないんだから、と。 可愛すぎる!!!! ちくしょう、何で俺は部活なんてやってるんだ、今すぐ帰ってまた理音をめちゃくちゃに抱きたい!! 「オラァ昂平!!ボール持ってる時間長すぎなんだよさっさとサーブ打て!!」 「は、はいっ!さーせん!!」 いかんいかん、理音のことは考えるな!でも、どうしても視界の隅に入ってくる、俺の可愛い恋人。俺は思いっきりサーブをしたあとに、理音の方を見た。理音は、柔らかく笑っていた。 その姿はまさに、女神……!! 「犬塚先輩、猫田先輩今日なんで見学なんですか~?」 進藤が俺のそばに来て、こそっと聞いてきた。 「え、あ、その、疲労のためだ」 「それなら帰って寝てたほうがいいんじゃ」 「言わせるな、俺を待ってるんだ」 「……ラブラブですねぇ」 ニヤっと笑う進藤。 この野郎、確信犯だろ。生意気なヤツめ。 「おらそこの二人ぃ!!何私語してんだ、大会予選前だって分かってんのかァァ!!」 「「すいませんー!!」」 ちくしょう、なんで俺まで怒られないといけないんだ。また、理音の方を見る。 やっぱり俺の方をじっと見つめてて、にこにこと笑っている。 ああ、可愛い……。何度言っても足りないくらい、可愛い。何で今日は、そんな優しい目をしてるんだ、理音。なんかもう、俺はそんなお前を見てるだけで幸せだぞ。 * 部活が終了し、日が沈みかけている帰り道。 俺は着替える時間も惜しくて、バレー部のジャージを着たまま、校門で待ってくれている理音のもとへ行った。 「あれ?昂平、制服は?」 「これ以上お前を待たせたくなかったから、着替えずに来た」 「えー、別に待ってたのに。んじゃ、帰るか」 「おう」 何故だろう。 理音があまりにも優しく笑うものだから、俺の心臓は高鳴りっぱなしだ。 もう両想いなのに、キスだって何回もして、身体だって繋げたのに。 それなのに、片想いの時よりもドキドキしてるのは何でだ?

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