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#スイーツ男子のお仕事はチョコミントアイスの冷たさと刺激と賛否の交わり⑧

 ほらまたその瞳に吸い込まれそうになる。 "守るよ"なんて僕には勿体なさすぎる言葉を聞いて西日のオレンジ色に負けないくらい僕の頬は色づいているはず。 自分の武器をわかっている大我はずる賢いのにそこがまた魅力的に思えてしまうんだ。  「ね。だから暖は何も心配しないでそばにいてほしい」  『………うん、わかった』  「よし、それでいい」  こんな言葉、大我から言われたい人は何万といるだろう。まさに少女漫画のように分かりやすく熱らせた僕の頬は危機一髪、マスクがガードして見られていないはず。何とか名誉は保たれた。  あたまをポンポンと子供をあやす様に大我は僕の頭に触れ、その細く長く優しい手が心地良くてこのまま眠ってしまいそうだー…  ◆◇◆◇◆  ぼやけたグリーン色の背景を前を、白い服を着た誰かが動いている。もしかして広大な草原の中を大我二人で歩いてるのかな。そよ風が髪を靡かせて差し出された手を僕は握った。 近づく顔に頬に当たる感触は、、もしかして、、キ……ス?  「、、は、る!プリ……ント」  『んー……はっ、ッ!!えっ、、夢?』  「そうや!ええから、これはよ取って後ろに回してや」    目を開けると羅列した文章が並んでるグリーンはただの黒板で、白い服の誰かは現代文講師だった。そよ風の正体はクーラーの風で、差し出した明希の手を握ってプリントの角が頬に当たっているただのマヌケな状態だ。 壮大な大草原でもそこに居るのは大我でもない。ましてやキスなんて夢だとしても不謹慎すぎる。  そうだった。これが何ら変わらない僕の日常だ。    「ニヤニヤと顔赤こうして長い事寝とったわ。さてはヤラしい夢でも見とったんやろ?」  『違うよっ!な、何勝手なこと言ってんの!?』  「けどやっぱ暖もちゃんと男の子なんやな〜ある意味安心したわ」  『だからっ!ヤラしい夢なんて見てないってば』  「ほんまか?手まで掴んで。ほな、何の夢か言うてみ」  『それは、、えーっとー…』  言えるわけない。明希には絶対、、ある意味一番知られたくない相手かもしれない。誤魔化しながらプリントを一枚取って残りを後ろの席に渡した。  昨日はあれからしばらく大我と一緒にいて帰宅してから忘れていた課題を必死に終わらせ、ほとんど寝ないまま学校に来た。そのせいか昼ご飯を終えた4限の今頃になって相当な睡魔が襲い、仕舞いには変な夢まで見てしまった。  「そこ静かにっ」  先生からの叱責が飛んできて、明希の質問の火は鎮火した。一旦その場は何となく流せたけど、今後も危ない場面あるかもしれない。 その時の為の嘘を考えとかないと。大我の動画の存在だって知ってるし万が一、観てしまって気付たら困るから。  その時、暖のスマホに大我からのメッセージが届いた。開くと"動画投稿した"の一文に誘うような青色のURLが載っていた。

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